全国を対象に公募されている「小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募」についてご紹介します。小規模事業者および一定要件を満たす特定非営利活動法人が、制度変更等に対応するために取り組む販路開拓等の取組や業務効率化の取組を支援。補助率2/3(賃金引上げ特例の赤字事業者は3/4)、補助上限50万円(インボイス特例50万円上乗せ、賃金引上げ特例150万円上乗せ可能)。対象経費は機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費等。本記事では、制度の概要・申請スケジュール・情報源を整理してお届けします。詳細は必ず公式ページでご確認ください。
- 実施機関
- 小規模事業者持続化補助金事務局(商工会地区:株式会社ニューズベース、商工会議所地区:株式会社日本経営データ・センター)
- 受付期間
- 2026-11-05〜2026-12-15
- 事業実施期間
- 交付決定日から2028年3月31日(金)まで。実績報告書提出期限は2028年4月10日(月)
- 補助上限額
- 250万円
- 補助率
- 2/3(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4)
制度の目的と背景
小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(物価高騰、賃上げ、インボイス制度の導入等)等に対応するため、小規模事業者等が取り組む販路開拓等の取組の経費の一部を補助することにより、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とします。本補助金事業は、小規模事業者等が自ら策定した持続的な経営に向けた経営計画に基づく、販路開拓等の取組(例:新たな市場への参入に向けた売り方の工夫や新たな顧客層の獲得に向けた商品の改良・開発等)や、販路開拓等と併せて行う業務効率化(生産性向上)の取組を支援するため、それに要する経費の一部を補助するものです。
補助率と上限額
本補助金の補助率・上限額は以下のとおりです。詳細は公募要領をご確認ください。
◼︎ 補助率
2/3(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4)
◼︎ 補助上限額
250万円
◼︎ 内訳・支援枠
通常枠:補助率2/3、上限50万円。インボイス特例適用時:50万円上乗せ(上限100万円)。賃金引上げ特例適用時:150万円上乗せ(上限200万円、赤字事業者は補助率3/4)。両特例適用時:200万円上乗せ(上限250万円)。
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。
- 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く):常時使用する従業員の数5人以下
- サービス業のうち宿泊業・娯楽業:常時使用する従業員の数20人以下
- 製造業その他:常時使用する従業員の数20人以下
- 会社および会社に準ずる営利法人(株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、特例有限会社、企業組合・協業組合、士業法人)
- 個人事業主(商工業者であること)
- 一定の要件を満たした特定非営利活動法人(法人税法上の収益事業を行い、認定特定非営利活動法人でないこと)
- 資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接に100%の株式を保有されていないこと
- 確定している直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超えていないこと
- 日本国内に所在する事業者(日本国内に居住する個人、又は日本国内に本店を有する法人)
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。
- 機械装置等費:補助事業の遂行に必要な機械装置等の購入費(単価50万円以上は処分制限財産、中古品は50万円未満のみ対象)
- 広報費:パンフレット・ポスター・チラシ・インターネット広告・SNS広告等の作成および広報媒体等活用費(上限30万円、商品・サービスの広報目的のみ)
- ウェブサイト関連費:販路開拓等を行うためのウェブサイトやECサイト、システム等の開発、構築、更新、改修、運用費(上限30万円、50万円以上は処分制限財産)
- 展示会等出展費:新商品等を展示会等に出展又は商談会に参加するための経費(オンライン含む、運搬費・通訳料・翻訳料も対象)
- 旅費:補助事業計画に基づく販路開拓等を行うための旅費(国の支給基準準拠、公共交通機関利用の実費)
- 新商品開発費:新商品の試作品や包装パッケージの試作開発にともなう原材料、設計、デザイン、製造、改良、加工費(テストマーケティング又は市場調査を伴うもの)
- 借料:補助事業遂行に直接必要な機器・設備等のリース料・レンタル料(補助事業期間分のみ)
- 委託・外注費:自ら実行することが困難な業務の第三者への委託・外注費(成果物が帰属することが必要)
申請スケジュール
受付期間は2026-11-05から2026-12-15までです。事業実施期間は交付決定日から2028年3月31日(金)まで。実績報告書提出期限は2028年4月10日(月)です。スケジュールは変更される場合があるため、必ず公式ページの最新情報をご確認ください。
審査のポイント
審査では以下の観点から事業計画が評価されます。
- ◼︎ 基礎審査:必要な提出資料がすべて提出されていること、補助対象者・補助対象事業・補助率・補助上限額等・補助対象経費の要件及び記載内容に合致すること、補助事業を遂行するために必要な能力を有すること、小規模事業者が主体的に活動し技術やノウハウ等を基にした取組であることを確認
- ◼︎ 自社の経営状況分析の妥当性:自社の経営状況を適切に把握し、自社の製品・サービスや自社の強みや弱みも適切に把握しているかを評価。経営環境の正確な認識と課題の明確化ができているかを審査
- ◼︎ 経営方針・目標と今後のプランの適切性:経営方針・目標と今後のプランが自社の強みや弱みを踏まえており売上高・売上総利益の増加を目指すものとなっているか、対象とする市場や顧客のニーズを捉えたものとなっているかを評価
- ◼︎ 補助事業計画の有効性:補助事業計画の効果が客観的事実に基づいて目標設定がされており売上高・売上総利益の増加を目指すものか、具体的かつ客観的事実に基づき実現可能性が高いものか、技術やノウハウ・アイディアに基づき新たな価値を生み出すものか、デジタル技術を有効活用する取組かを評価
- ◼︎ 積算の透明・適切性:補助事業計画に合致した事業実施に必要なものとなっているか、事業費の計上・積算が正確・明確で真に必要な金額が計上されているかを評価
加点項目
以下のいずれかに該当する事業者は、審査において加点の対象となります。
- 赤字賃上げ加点:賃金引上げ特例に申請する赤字事業者に自動適用
- 事業環境変化加点:ウクライナ情勢や原油価格・LPガス価格等高騰、米国による相互関税の影響を受けている事業者
- 東日本大震災加点:福島県12市町村に所在する事業者、太平洋沿岸部の水産仲買業者及び水産加工業者
- くるみん・えるぼし加点:次世代法に基づく「くるみん認定」又は女性活躍推進法に基づく「えるぼし認定」を受けている事業者
- 健康経営優良法人加点:「健康経営優良法人」の認定を受けている事業者
- 賃金引上げ加点:従業員1人あたり給与支給総額を年平均2.0%以上増加させる事業者
- 地方創生型加点:地域資源型又は地域コミュニティ型の事業計画を策定している事業者
- 経営力向上計画加点:基準日までに中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定を受けている事業者
- 事業承継加点:代表者の年齢が満60歳以上で後継者候補が補助事業を中心になって行う事業者
- 過疎地域加点:過疎地域に所在し地域経済の持続的発展につながる取組を行う事業者
- 一般事業主行動計画策定加点:女性活躍推進企業データベース又は両立支援のひろばに一般事業主行動計画を公表している事業者
- 後継者支援加点:アトツギ甲子園のファイナリスト又は準ファイナリストになった事業者
- 小規模事業者卒業加点:補助事業終了時点で小規模事業者として定義する従業員数を超える事業者
- 事業継続力強化計画策定加点:事業継続力強化計画又は連携事業継続力強化計画の認定を受けている事業者
- 令和6年能登半島地震等に伴う加点:地震や豪雨被害による直接被害又は間接被害を受けた事業者
- 地域別最低賃金引上げ加点:地域別最低賃金改定で改定前から改定後の地域別最低賃金額以下で雇用していた従業員がいる事業者
活用にあたっての注意点
- 申請には「GビズIDプライム」のアカウント取得が必要(数週間要する)
- 第三者の支援を受ける場合は確認事項入力で支援者および支援に係る金額の記載が必須(虚偽報告は不採択・交付決定取消)
- 事業支援計画書(様式4)発行の受付締切は2026年12月4日で、以降の発行依頼は一切不可
- 過去に持続化補助金で採択を受けた事業者は様式第14の提出が必要(未提出は申請対象外)
- 小規模事業者持続化補助金<創業型>との重複申請は不可
- 申請は電子申請システムでのみ受付、郵送申請は一切不可
- 同一事業者からの同一受付締切回への応募は1件のみ
- 複数応募が判明した場合は全て不採択(採択後判明でも遡って取消)
- 見積書等の提出期限は2028年2月29日で期限内未提出は採択取消
- 交付決定前の発注・契約・支払いは補助対象外(展示会出展申込は可だが請求書発行は交付決定後)
- 1取引10万円超の現金支払は認められず、銀行振込が大原則
- 50万円超の機械装置等購入は2者以上からの見積が必要
- 中古品購入は50万円未満かつ2者以上の中古品販売事業者からの見積が必須
- 広報費・ウェブサイト関連費のみによる申請は不可、他経費との併用必須
- 補助事業期間中に実際に使用し補助事業計画に記載した取組をしたという実績報告が必要
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