山口県では、山口県の地域課題解決に資する社会的事業の創業を対象とした補助金。補助率1/2、上限200万円で、デジタル技術の活用等4つの要件を全て満たす創業が対象。県総合計画の31の指定分野に関連する事業が対象となる。採択件数は11件程度で、書面審査とプレゼンテーション審査により選定される。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 公益財団法人やまぐち産業振興財団
- 対象地域
- 山口県
- 受付期間
- 2026-04-30〜2026-06-18
- 事業実施期間
- 交付決定日から令和9年2月末までの間
- 補助上限額
- 200万円
- 補助率
- 1/2
制度の目的と背景
本県の最重要課題である「人口減少の克服」に向け、県総合計画「やまぐち未来維新プラン」で示す3つの維新(Ⅰ産業維新、Ⅱ大交流維新、Ⅲ生活維新)の各分野に関連する社会的事業の創業を支援し、県内中小企業数の減少を食い止めるとともに地域課題の解決を図り、もって地方創生の実現を図ることを目的とします。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。
◼︎ 補助率
1/2
◼︎ 補助上限額
200万円
◼︎ 内訳・支援枠
単一枠: 上限200万円・補助率1/2(内4件程度は三大都市圏の在住者等を対象)
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 事業を営んでいない個人であって、新たに事業を開始する者、もしくは新たに会社を設立し、当該新たに設立された会社で事業を開始する者
- 県の交付決定日以降、事業期間完了日までに個人事業の開業の届出若しくは株式会社、合同会社、合名会社、合資会社等の設立を行い、その代表者となる者
- 山口県内に居住、または補助事業完了日までに山口県に居住し山口県内において創業を行おうとする個人
- 法人の登記又は個人事業の開業の届出を山口県内で行うこと
- 法人の登記又は個人事業の開業の届出が県の交付決定日以降、事業期間完了日までであること
- 法令遵守上の問題を抱えている者ではないこと
- 申請を行う者又は設立される法人の役員が、暴力団等の反社会的勢力又は反社会的勢力との関係を有する者ではないこと
- 山口県税の滞納をしていないこと
- 創業しようとする法人がみなし大企業ではないこと
- 性風俗関連営業、接待を伴う飲食等営業またはこれら営業の一部を受託する営業を行う事業ではないこと
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 人件費(補助事業者と直接雇用契約を締結した従業員に対する給与(基本給)及び賃金、交付決定日より前に雇用した者も含む)
- 店舗等借料(当該補助事業に直接用いる店舗・テナント等の賃貸借契約に要する経費)
- 設備費(当該補助事業に直接用いる機械装置等の設備購入に要する経費)
- 原材料費(当該補助事業に直接使用する主要原料、主要材料、副資材の購入、実験・分析等を行うための材料等の購入に要する経費)
- 借料(当該補助事業に必要な機器、装置等の使用料、会場使用料等に要する経費)
- 知的財産権等関連経費(特許出願、実用新案登録出願、意匠登録出願及び商標登録出願に係る手数料並びに弁理士に要する経費)
- 謝金(当該補助事業の実施において、専門家等から技術指導を受ける際に支払われる謝金)
- 旅費(当該補助事業を行う上で、企業等との調整が必要な場合における当該補助事業に関与する者の旅費)
- マーケティング調査費(当該補助事業を行う上で、有益な市場調査を実施する際に必要な経費)
- 広報費(当該補助事業の実施において必要な広告宣伝に要する経費)
- 外注費(当該補助事業に必要な原材料等の再加工及び設計や検査・試験、店舗・事務所等の開設に伴う内装工事等を外注する際に必要な経費)
- 委託費(業務請負契約などにより、補助事業の一部を外部の企業や個人事業主などに委託する際に要する経費)
- その他(上記以外で補助事業を実施する上で特に必要と認められるもの)
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 交付決定日前に発生した経費(発注を含む)
- 事業終了日までに支払、納品が完了していない経費
- 通信運搬費(電話代、切手代、インターネット利用料金等)、光熱水費
- プリペイドカード、商品券等の金券
- 文具など事務用品等の消耗品代、雑誌購読料、新聞代
- 団体等の会費、フランチャイズ契約に伴う加盟料・一括広告費
- タクシー代、ガソリン代、高速道路通行料金、レンタカー代等、公共交通機関以外のものの利用による旅費、通勤に係る交通費
- 各種保険料、振込手数料
- 税務申告、決算書作成等のために税理士、公認会計士等に支払う費用及び訴訟等のための弁護士費用
- 借入金などの支払利息及び遅延損害金
- 既公費負担人件費
- 消費税及び地方消費税
- 飲食、奢侈、遊興、娯楽、接待に係る経費
- 事務所等にかかる保証金、敷金、仲介手数料
- パソコン、タブレット端末、プリンタ等汎用性の高いもの
- 中古品購入費
- 自動車等車両の購入費・修理費・車検費用
- 土地、建物の購入や新築工事、増築工事、外装工事、解体工事等の費用
- 外構工事(堀、駐車場、庭の造成工事等)
- 他の補助金を受給して実施する内装工事
- 住居部分の内装工事
- 他の事業との明確な区分が困難である経費
- 公的な資金の使途として社会通念上、不適切な経費
申請スケジュール
受付期間は2026-04-30から2026-06-18までです。事業実施期間は交付決定日から令和9年2月末までの間となっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 社会的事業の創業(社会性・事業性・必要性・デジタルの活用):当該商品やサービスが地域課題の解決に資するものか、提供する商品・サービスにより収益が確保でき事業の継続が見込まれるか、地域課題解決のために当該商品やサービスが必要か、創業者の生産性の向上・機会損失の解消及び顧客の利便性の向上につながるデジタル技術を活用しているかを総合的に評価する。
- ◼︎ 商品・サービスの独創性:当該商品・サービスの特質、用途、その提供方法に独創性があるか、競合する商品・サービスとの差別化は図れているか、優位性はあるかを評価する。市場における競争力と差別化要素が重要視される。
- ◼︎ 事業計画内容の明確性:創業の動機など計画立案の背景が明確であるか、補助事業の経費明細は事業計画を反映したものとなっているかを評価する。論理的で実現可能性の高い計画であることが求められる。
- ◼︎ 事業実施体制:代表者、役員、従業員予定者等の経験能力、資格は十分か、事業実施に必要な人材の確保に目途が立っているか、事業実施にあたり自己資金及び借入金その他による資金調達は確実か、補助対象経費の内容は妥当か、事業の実施に向けた強い熱意はあるかを総合的に評価する。
- ◼︎ 雇用の創出、地域活性化への貢献:新たな需要や雇用の創出が見込まれるか、地域経済への好影響、波及効果が期待できるかを評価する。地域への貢献度と持続的な効果が重視される。
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 申請前に必ず電話またはメールで事前に申請内容を連絡する必要がある
- 事業計画書(様式2)はA4(片面)20枚以内で作成し、データでも提出が必要
- 審査委員会への出席(プレゼンテーション)が必須
- 応募者が多数の場合は事前審査(書面審査)を実施する場合がある
- 補助事業完了後5年間、毎会計年度終了後20日以内に活動状況の報告が必要
- 取得価格50万円以上の財産の処分には事前承認が必要
- 人件費は正規従業員月額35万円、パート・アルバイト日額8,000円が上限
- 従業員は本県在住者であること
- 時間外労働や休日労働に対する賃金、社会保険料等は補助対象外
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