東京都では、東京都等の評価・支援を受けた製品や成長産業分野の製品・サービスを持つ都内中小企業者等が、販路開拓のために国内外の展示会等に出展する際の経費(出展小間料、資材費、輸送費、印刷物制作費、サイト制作費等)を補助。最大300万円、補助率1/2以内で支援。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 公益財団法人東京都中小企業振興公社
- 対象地域
- 東京都
- 受付期間
- 2026-05-15〜2026-05-29
- 事業実施期間
- 令和8年9月1日から令和9年11月30日まで
- 補助上限額
- 300万円
- 補助率
- 助成対象と認められる経費の2分の1以内(千円未満切捨て)
制度の目的と背景
本助成事業は、東京都等の支援又は一定の評価を受け開発した製品・サービス等や成長産業分野に属する技術・製品等について、販路開拓のために出展する展示会に係る経費等の一部を助成することにより、都内中小企業者等の振興に資することを目的としています。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 補助率
助成対象と認められる経費の2分の1以内(千円未満切捨て)
◼︎ 補助上限額
300万円
◼︎ 内訳・支援枠
単一枠: 上限300万円・補助率1/2。ただし経費区分ごとに限度額あり(EC出店初期登録料20万円、サイト制作・改修費20万円、印刷物制作費50万円、動画制作費30万円、広告掲載費45万円)
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 中小企業者(製造業・その他:資本金3億円以下又は従業員300人以下、ゴム製品製造業:資本金3億円以下又は従業員900人以下、卸売業:資本金1億円以下又は従業員100人以下、小売業:資本金5千万円以下又は従業員50人以下、サービス業:資本金5千万円以下又は従業員100人以下、ソフトウェア業・情報処理サービス業:資本金3億円以下又は従業員300人以下、旅館業:資本金5千万円以下又は従業員200人以下)で、大企業が実質的に経営に参画していないもの
- 中小企業団体(中小企業等協同組合法に基づく組合又は中小企業団体の組織に関する法律に基づく中小企業団体であって、構成員の半数以上が都内で実質的に事業を行っている中小企業であるもの)
- 特定非営利活動法人、一般財団法人、一般社団法人(申請区分:東京都支援製品の市場開拓助成に定める助成対象商品を有しているもの)
- 東京都内で実質的に事業を行っており、登記簿謄本により都内に本店又は支店の所在が確認でき、都税事務所発行の納税証明書を提出できること
- 確定申告書の控えを直近2期分提出できること(創業2期未満の場合は1期のみで可)
- 本事業において販路開拓を行う自社商品が、助成対象商品としての要件を満たしていること
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 展示会等参加費:出展小間料(展示会等における出展小間料、助成対象商品が主たる展示物であること、小間の社名板と当日会場図に申請事業者名又は自社ブランド名が表示されていること)
- 資材費:小間内の装飾委託費、展示に必要な什器・備品等のリース代、光熱水費(助成対象商品の展示を目的とし、必要最小限の経費、自社小間内での使用が写真等により確認できること)
- 輸送費:展示品や展示用資材、配布用印刷物等の運送委託費(自社と展示会場間の輸送費、経由地を含まないこと)
- 通訳費(海外展示会のみ):海外で開催される展示会の出展に当たって、通訳を生業とする事業者に外部委託する経費
- EC出店初期登録料(助成限度額20万円):申請者名義で自ら運営者と契約し、出店する場合の初期登録料(モール型ECサイトへの出店、自社が主催又は運営に携わるECサイトへの出店でないこと)
- サイト制作・改修費(助成限度額20万円):助成対象商品の販売促進を行う自社サイトの制作・改修委託費(販売管理システムの搭載を含まない、他者の管理するwebサイトの一部ではないこと)
- 印刷物制作費(助成限度額50万円):助成対象商品の販売促進のために配布する紙媒体の印刷物制作費(展示会等での配布を行い、助成対象商品をPRする制作物、制作物に助成対象商品が掲載されていること)
- 動画制作費(助成限度額30万円):助成対象商品の販売促進のために使用する動画制作費(展示会や自社HP、YouTube等で放映し、外部に委託して制作するもの)
- 広告掲載費(助成限度額45万円):助成対象商品の販売促進のための広告掲載費(新聞・雑誌・展示会ガイドブックの広告枠確保、web広告掲載は展示会HP、バナー広告、SNS広告、リスティング広告、プレスリリース配信サービスの5種類に限る)
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 振込手数料、交通費、レンタカー代、ガソリン代、宿泊費、保険料(輸送に係る保険を除く)、飲食費、雑費等の間接経費
- 事前に公社の承認を得ずに変更等を行った場合の経費
- 支払いに際して、ポイントを取得又は使用した場合のポイント相当分
- 租税公課(消費税、印紙代等)
- 調査、提案、打ち合わせ等に係る費用及びコンサルタント的要素を含む経費
- 公的資金の用途として社会通念上、不適切と認められる経費
- 委託した業務が、企業ホームページの情報などにより、主たる業務であることを確認できない業者への委託費
- 出展しなかった展示会等に係るすべての経費(キャンセル料、資材費、輸送費、通訳費等)
- 国内取引において代理店との取引が行われている経費
- 再委託が行われている経費
- 東京都暴力団排除条例に規定する暴力団関係者等・反社会的勢力との取引に係る経費
- 制作物・写真等で助成対象となる内容の実施を確認できない経費
- 見積書、契約書、納品書、請求書、振込控え等、経理関係書類に不備・不足がある経費
- 手形小切手又は電子記録債権による支払いが行われている経費
申請スケジュール
受付期間は2026-05-15から2026-05-29までです。事業実施期間は令和8年9月1日から令和9年11月30日までとなっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 市場性:市場動向や販売活動方法を審査します。対象市場の規模や成長性、競合他社の状況、販売チャネルの妥当性などを総合的に評価します。市場の明確な分析と実現可能な販売戦略を示すことが重要です。
- ◼︎ 企画内容:展示会出展や広告宣伝等の企画を審査します。出展する展示会の選定理由、来場者層との適合性、展示方法の工夫、販促活動の具体性などを評価します。単なる出展ではなく、効果的な販路開拓につながる企画であることが求められます。
- ◼︎ 必要性:事業の必要性を審査します。なぜこの時期にこの取組が必要なのか、自社の現状と課題を踏まえた必然性を評価します。現在の売上状況、販路の問題点、競合対策の必要性などを明確に示すことが重要です。
- ◼︎ 効果予測:事業計画の効果や販売見込などを審査します。具体的な売上目標、新規顧客獲得数、商談数などの定量的な目標設定と、その達成根拠を評価します。過去の実績や市場データに基づいた現実的で具体的な効果予測を示すことが重要です。
- ◼︎ イノベーションマップとの適合性:成長産業分野の市場開拓助成の場合のみ該当。助成対象商品がイノベーションマップの開発支援テーマにどの程度適合しているかを審査します。技術・製品開発の例示との整合性や、東京が抱える都市課題の解決への貢献度を評価します。
- ◼︎ 技術・製品等の優秀性:成長産業分野の市場開拓助成の場合のみ該当。創造性、利便性、技術的優位性などを審査します。既存製品・サービスとの差別化要因、技術的革新性、実用性の高さ、知的財産権の保有状況などを総合的に評価します。
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 申請はJグランツを利用した電子申請のみ受付。GビズIDプライムアカウントの発行が必要で、国の審査により期間を要するため余裕を持って準備すること
- 経費区分「展示会等参加費」の申請は必須であり、「販売促進費」のみの申請はできない
- 助成対象商品は、自らが企画・製造し、自社製品として単独で販売する権利を有している商品であること(販売代理店等は申請不可)
- 展示会等は助成対象商品の販路開拓を主たる出展目的としたもので、助成対象商品が主たる展示物(小間内の概ね8割程度を占める)であること
- 申請内容や提出資料に不備・不足等がある場合、公社が示す期限を過ぎた場合や回答がない場合等には、審査不通過となる場合がある
- 提出書類の返却や送付依頼には応じられないので、必ず提出書類の控え及びバックアップを取って保管すること
- マイナンバーが記載された書類は受領できない(黒塗りやマスキング処理等を施すこと)
- 申請区分:成長産業分野の市場開拓助成のみ面接審査(二次審査)を実施
- 共同出展の場合、申請書に共同出展「有」の申告が必要であり、助成対象額は妥当性のある按分により算出した額となる
- 契約から納品、支払い(決済を含む)までの一連の手続きが助成対象期間内に完了していない経費は助成対象外
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