東京都では、都内中小企業者等が行う女性の健康課題を解決するための新製品開発・改良及び普及に要する経費を助成。開発・改良フェーズは上限2,000万円・補助率2/3、普及促進フェーズは上限350万円・補助率1/2。対象テーマは月経、妊娠・不妊、産後ケア、更年期、婦人科系疾患、ヘルスリテラシーの6分野。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 公益財団法人東京都中小企業振興公社
- 対象地域
- 東京都
- 受付期間
- 2026-06-15〜2026-06-30
- 事業実施期間
- 開発・改良フェーズ:令和8年11月1日から令和10年7月31日まで(最長1年9か月)、普及促進フェーズ:開発・改良フェーズの完了検査日の翌日から起算して1年以内
- 補助上限額
- 2,350万円
- 補助率
- 開発・改良フェーズ:助成対象経費の2/3以内、普及促進フェーズ:助成対象経費の1/2以内
制度の目的と背景
都内中小企業者等に対して、女性の健康課題を解決するための技術に関する新製品等の開発・改良及び普及を行うために必要な経費の一部を助成することにより、フェムテックの技術開発・普及促進を後押しし、都内中小企業者等の振興に資するとともに、女性活躍社会の実現を加速化することを目的としています。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 補助率
開発・改良フェーズ:助成対象経費の2/3以内、普及促進フェーズ:助成対象経費の1/2以内
◼︎ 補助上限額
2,350万円
◼︎ 内訳・支援枠
開発・改良フェーズ: 上限2,000万円・補助率2/3以内(直接人件費の助成限度額は1,000万円)、普及促進フェーズ: 上限350万円・補助率1/2以内(先導的ユーザーへの導入費用助成200万円、展示会等参加費・広告費助成150万円)
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 中小企業者(会社及び個人事業者)で、大企業が実質的に経営に参画していない者
- 製造業・建設業・運輸業・情報通信業等:資本金3億円以下又は従業員300人以下
- ゴム製品製造業(一部除く):資本金3億円以下又は従業員900人以下
- 卸売業:資本金1億円以下又は従業員100人以下
- サービス業(下記以外):資本金5千万円以下又は従業員100人以下
- 旅館業:資本金5千万円以下又は従業員200人以下
- 小売業:資本金5千万円以下又は従業員50人以下
- 中小企業等協同組合法に基づく組合又は中小企業団体の組織に関する法律に基づく中小企業団体で、構成員の半数以上が都内に実質的な事業所を有する中小企業者であるもの
- 東京都内での創業を具体的に計画している者(創業予定の個人)
- 基準日現在で東京都内に登記簿上の本店または支店があり、東京都内で実質的に1年以上事業を行っている、又は東京都内で創業し引き続く事業期間が1年に満たない者
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 原材料・副資材費:製品・サービスの開発・改良に直接使用し、消費される原材料、副資材、部品等の購入に要する経費(輸送費含む)
- 機械装置・工具器具費:開発・改良に直接使用する機械装置、工具、器具等を新たに購入・リース・レンタルする際に要する経費(据付費・輸送費含む)。1件あたりの単価が税抜100万円以上の購入品については、原則2社以上の見積書が必要
- 委託・外注費:自社内で直接実施することができない開発・改良の一部を外部の事業者等に依頼する経費。1件あたりの単価が税抜100万円以上の経費については、原則2社以上の見積書が必要。マーケティング経費の助成限度額は200万円
- 産業財産権出願・導入費:本事業において開発・改良した製品等の特許・実用新案権等の出願に要する経費(外国出願に係る現地代理人費用、翻訳料を含む)、特許・実用新案等を他の事業者から譲渡又は実施許諾を受けるために要する経費
- 専門家指導費:外部の個人(専門家)から技術指導を受ける場合に要する経費
- 直接人件費:助成事業者の役員及び正社員が研究開発又は改良に係る工程に直接従事する場合に要する経費。助成限度額は1,000万円。従事時間の上限は1人につき1日8時間、年間1,800時間
- 展示会等参加費:本事業において開発・改良した製品・サービスの広報を目的として、展示会へ出展するための出展小間料(オンライン展示会含む)
- 広告費:本事業において開発・改良した製品・サービスを広報するための印刷物の製作費(50万円上限)、PR映像の製作費(50万円上限)、新聞・雑誌への広告掲載費、プレスリリース配信サービス利用費
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 女性の健康課題解決を目的としていないもの
- 具体的な販売予定がなく、研究開発のみを目的としているもの
- 開業、運転資金など、開発・改良以外の経費の助成を目的としているもの
- 生産・量産用の機械装置・金型の導入など、設備投資を目的としているもの
- 開発・改良した試作品自体の販売を目的としているもの
- 開発・改良の主要な部分が自社開発ではないもの
- 開発・改良の全部又は大部分を外注(委託)しているもの
- 量産化段階にある技術や既に事業化され収益を上げているもの
- 既製品の模倣に過ぎないもの
- 新たな開発・改良要素がないもの
- 申請時において開発・改良が概ね終了しているもの
- 開発・改良フェーズ期間内に、開発・改良の完了が見込めない事業
- 開発・改良する製品等が特定の顧客(法人・個人)向けであるもの(OEMなど)
- 租税公課や間接経費(消費税、振込手数料、通信費、光熱費等)
- 資料収集業務、調査業務、会議費、消耗品等の事務的経費
- 一般的な市場価格又は開発・改良の内容に対して著しく高額な経費
申請スケジュール
受付期間は2026-06-15から2026-06-30までです。事業実施期間は開発・改良フェーズ:令和8年11月1日から令和10年7月31日まで(最長1年9か月)、普及促進フェーズ:開発・改良フェーズの完了検査日の翌日から起算して1年以内となっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 適格性:女性の健康課題解決に即しているかを評価する。申請事業が月経、妊娠・不妊、産後ケア、更年期、婦人科系疾患、ヘルスリテラシーの6つのテーマのいずれかに該当し、女性の健康課題を解決する製品・サービスの開発・改良であることが明確に示されていることが重要。
- ◼︎ 新規性及び優秀性:新たな開発要素、比較優位性の要素などを評価する。既存技術や競合製品との差別化が明確であり、技術的な新規性や機能・性能面での優位性が具体的に説明されていることが評価される。従来品との比較や技術的アドバンテージが明確に示されていることが重要。
- ◼︎ 市場性:市場動向、販売見込などを評価する。対象市場の規模や成長性、競合状況の分析が適切になされており、販売戦略や事業化計画が現実的かつ具体的であることが重要。ターゲット顧客が明確で、販売見込みの根拠が示されていることが評価される。
- ◼︎ 実現性:開発における能力などを評価する。申請者が技術開発に必要な技術力、人材、設備、資金を有しており、計画された期間内に目標を達成できる実行力があることを評価する。過去の開発実績や技術者のスキル、協力体制が適切であることが重要。
- ◼︎ 妥当性:事業計画と資金計画の整合性、安全性の確保などを評価する。助成対象経費の妥当性、事業スケジュールの実現可能性、資金調達計画の妥当性を評価する。達成目標が明確で測定可能であり、事業完了後の事業化計画が具体的であることが重要。
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 同一テーマ・内容で他の公的機関から助成等を受けていない、又は受ける予定がないこと。併願申請は可能だが、両方採択された場合は一方を辞退する必要がある
- 達成目標に記載した全ての内容についての達成を、検査員が客観的に確認できない場合は、事業完了とならず助成金は交付されない。申請書提出後の達成目標の変更は、いかなる理由であってもできない
- 機械装置・工具器具費で1件あたりの単価が税抜100万円以上、委託・外注費で1件あたりの単価が税抜100万円以上の場合は、原則2社以上の見積書が必要
- 助成対象期間内に発注または契約、取得、実施、支払いが完了する経費が対象。支払いは助成事業者名義の金融機関口座からの振込払いが原則
- 助成事業の成果を活用した事業化(販売開始)は、開発・改良フェーズの完了後(完了検査の翌日)から可能。完了前の販売行為は助成事業の取消しとなる
- 申請には「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要。国の審査により発行まで時間がかかるため、余裕を持って準備が必要
- 面接審査は令和8年9月15日・16日に秋葉原周辺で対面により実施。日時の変更はできない
掲載ページ:https://j-net21.smrj.go.jp/snavi2/articles/182996
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