東京都では、都内中小企業者が販路拡大を目的として展示会に出展する際の経費を助成。助成限度額は150万円、補助率は対象経費の3分の2以内。展示会等参加費、資材費、輸送費、EC出店初期登録料、印刷物制作費、動画制作費、広告掲載費、サイト制作・改修費が対象。申請は年10回実施され、Jグランツによる電子申請のみ。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 公益財団法人東京都中小企業振興公社
- 対象地域
- 東京都
- 受付期間
- 2026-04-01〜2027-01-14
- 事業実施期間
- 交付決定日から1年1か月以内、出展可能期間は交付決定日が属する月の翌月1日以降かつ助成対象期間内
- 補助上限額
- 150万円
- 補助率
- 助成対象と認められる経費の3分の2以内(千円未満切捨て)
制度の目的と背景
本助成事業は、経営基盤の強化に取り組む都内中小企業や、積極的にPR展開を図る企業に対し、販路拡大のために出展する展示会に係る経費の一部を助成することにより、都内中小企業者等の振興に寄与することを目的としています。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 補助率
助成対象と認められる経費の3分の2以内(千円未満切捨て)
◼︎ 補助上限額
150万円
◼︎ 内訳・支援枠
一般枠: 上限150万円・補助率2/3、ただし経費区分別に上限あり(EC出店初期登録料20万円、印刷物制作費50万円、動画制作費20万円、広告掲載費20万円、サイト制作・改修費20万円)
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 中小企業者(法人又は個人事業者)で以下の規模要件を満たすもの:製造業その他は資本金3億円以下又は従業員300人以下、卸売業は資本金1億円以下又は従業員100人以下、小売業・サービス業は資本金5千万円以下又は従業員50人~100人以下(業種による)
- 大企業が実質的に経営に参画していないもの(発行済株式総数又は出資総額の2分の1以上を単独所有、3分の2以上を複数所有、役員総数の2分の1以上を兼務等に該当しないもの)
- 都内で実質的に事業を営んでいるもの:法人は東京都内に登記簿上の本店又は支店があり、法人事業税及び法人都民税の納税証明書を提出できること、個人事業者は開業・廃業等届出書により都内所在等が確認でき、個人事業税及び住民税の納税証明書を提出できること
- 確定申告書の控えを引き続く直近2期分提出できること(11か月以下の期は対象外、休眠・休業期間を含まないこと)
- 所定の経営分析を受け、当助成事業の利用が有効であると認められていること(令和7年度又は8年度中小企業活力向上プロジェクトアドバンスプラスの「無料経営分析」)
- 直近決算期の売上高が1期前と比較して減少している、又は直近決算期で損失を計上している、又は所定の支援の証明書の発行を受けて提出できるもの(令和7年度又は8年度中小企業活力向上プロジェクトアドバンスプラスの「グロースサポート」)
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 出展小間料:展示会等における出展小間料、オンライン出展基本料(助成限度額20万円)。小間の社名板・会場案内図に助成事業者名又は自社ブランド名が掲示されていること、主催者発行の出展要項等で小間料が確認できること
- 資材費:小間内の装飾委託費、展示に必要な什器・備品等のリース代、光熱水費。自社・自社商品・自社取扱商品をPRするポスター・パネル等掲示物の印刷委託費も対象
- 輸送費:展示品や展示用資材、配布用印刷物等の運送委託費。自社と展示会場間の輸送費であり経由地を含まないこと、輸送・運送を主要業務とする業者への委託であること
- EC出店初期登録料(助成限度額20万円):モール型ECサイトへ出店する場合の初期登録料。初めて出店するモール型ECサイトへの初期登録であること、特定商取引法に基づく表記の内容を示すページに助成事業者名及び連絡先が記載されていること
- 印刷物制作費(助成限度額50万円):自社・自社商品・自社取扱商品をPRするための紙媒体の印刷物制作費。助成対象期間内に展示会等の自社小間内で配布を行うこと、印刷物に助成事業者名又は自社ブランド名が記載されていること
- 動画制作費(助成限度額20万円):自社・自社商品・自社取扱商品をPRするための動画制作費。助成対象期間内に展示会等の自社小間内で放映すること、対象となる動画は1種類のみ
- 広告掲載費(助成限度額20万円):助成対象展示会に出展する際の「主催者発行のガイドブック」又は助成対象の展示会への出展を周知するための紙媒体の「新聞」「雑誌」への広告掲載費
- サイト制作・改修費(助成限度額20万円):自社webサイトを初めて制作又は既存自社webサイトの全てを一新するために外部委託する場合の制作委託費
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 振込手数料、交通費、レンタカー代、ガソリン代、宿泊費、保険料(輸送に係る保険を除く)、飲食費、雑費等の間接経費
- 事前に公社の承認を得ずに変更等を行った場合の経費
- 支払いに際して、ポイントを取得又は使用した場合のポイント相当分
- 租税公課(消費税、印紙代等)
- 調査、提案、打ち合わせ等に係る費用及びコンサルタント的要素を含む経費
- 公的資金の用途として社会通念上、不適切と認められる経費
- 委託した業務が、企業ホームページの情報などにより、主たる業務であることを確認できない業者への委託費
- 出展しなかった展示会等に係るすべての経費(キャンセル料、資材費、輸送費等)
- 国内取引において代理店との取引が行われている経費
- 再委託が行われている経費
- 東京都暴力団排除条例に規定する暴力団関係者等・反社会的勢力との取引に係る経費
申請スケジュール
受付期間は2026-04-01から2027-01-14までです。事業実施期間は交付決定日から1年1か月以内、出展可能期間は交付決定日が属する月の翌月1日以降かつ助成対象期間内となっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 申請書類の適正性:申請に必要な書類が全て適正に提出されているか、記載内容に不備や矛盾がないかを確認します。特に展示会の出展要項で開催目的・来場対象者が事業者との商談を主目的としているか、申請事業者が主体の出展で自ら小間内で商談を行うかが重要な判定ポイントとなります。
- ◼︎ 助成対象となる展示会等の適合性:出展予定の展示会が助成対象の10条件を全て満たしているかを総合的に確認します。事業者との商談を主目的とする展示会であること、特定顧客のみを来場対象としないこと、申請事業者が主催・運営に携わらないこと、販売を行わない出展であること等が審査されます。
- ◼︎ 申請要件の充足:中小企業者の規模要件、都内での実質的な事業実施、確定申告書の提出、経営分析の受講、売上減少・損失計上・支援証明書のいずれかの条件充足など、6つの申請要件を全て満たしているかを厳格に審査します。一つでも欠けると申請却下となります。
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 申請は年10回実施され、各回最終日は16時締切。Jグランツでの電子申請のみで、GビズIDプライムアカウントが必要(国の審査によりID発行まで時間がかかるため余裕を持って準備)
- 事務手続き説明会への参加が必須。実際に事務を担当する自社の社員・役員の方の出席が必要
- 経費区分「展示会等参加費」のうち「出展小間料」「EC出店初期登録料」のいずれか(又は両方)の申請は必須。「資材費」「輸送費」、「販売促進費」のみの申請はできない
- 小間の申込(契約)のみ助成対象期間前に行っているものも対象となるが、出展及び支払は助成対象期間内に行われるものに限る
- 共同出展、代理出展、営業支援・プロモーション支援等の一環で行う出展代行は助成対象外
- 同一年度の申請は一事業者につき一件のみ。他の助成事業との併願申請や重複受給は不可
- 支払方法は助成事業者名義の金融機関口座からの振込払いが原則。現金・クレジットカードは条件付きで可能だが、手形小切手又は電子記録債権による支払いは一切不可
補助金の申請・活用についてご相談はこちらから
「この補助金を自社で活用できるか知りたい」「申請書作成を任せたい」「他にどんな補助金が使えるか相談したい」など、お気軽にお問い合わせください。初回のご相談は無料です。
無料相談のお申し込み※本記事の内容についてのご質問もお受けしています