東京都では、物価高騰により事業継続に影響を受けている都内中小企業を対象に、専門家による収益力強化計画の策定支援を無料で実施。最大6回の伴走支援により、経営課題整理・財務状況分析・改善策検討・アクションプラン策定を行う。本支援を受けた企業は、別途実施される中小企業収益力強化サポート助成金(上限300万円、補助率2/3以内等)への申請が可能。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 公益財団法人東京都中小企業振興公社
- 対象地域
- 東京都
- 受付期間
- 2026-05-27〜2026-08-31
- 事業実施期間
- 支援決定から3~5カ月程度で専門家派遣を実施(最大6回)
- 補助上限額
- (公募要領参照)
- 補助率
- 専門家派遣は無料。後続の助成金は2/3以内(賃金引上げ計画を掲げた場合は4/3以内、小規模事業者の場合は5/4以内)
制度の目的と背景
物価高騰等による事業活動コストの増加は、中小企業の事業継続に深刻な影響を与えています。このような経営課題を乗り越えていくためには、企業の収益力を改善・強化し、事業活動の基盤強化を図る必要があります。物価高騰により事業継続に影響を受けている都内中小企業等を対象に、収益力を向上させる計画策定や実行に向けた伴走支援、計画実行に必要な経費の一部助成を行い、中小企業の安定的な事業継続を実現することを目的とします。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 補助率
専門家派遣は無料。後続の助成金は2/3以内(賃金引上げ計画を掲げた場合は4/3以内、小規模事業者の場合は5/4以内)
◼︎ 内訳・支援枠
専門家派遣は無料支援。後続の中小企業収益力強化サポート助成金: 上限300万円、助成率2/3以内(賃金引上げ計画を掲げ申請した場合は4/3以内、小規模事業者の場合は5/4以内)
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 本事業の類似事業「経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業」の交付決定を受けていないこと
- 申請受付開始日時点で直近決算期の営業利益が前期決算期と比較して減少していること、又は直近決算期において損失を計上していること
- 東京都内に登記簿上の本店又は支店を有すること
- 中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者等で、業種別の資本金・従業員数要件に該当すること
- 製造業、建設業、運輸業その他の業種:資本金3億円以下又は常時使用する従業員数300人以下
- ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルトを除く):資本金3億円以下又は常時使用する従業員数900人以下
- 卸売業:資本金1億円以下又は常時使用する従業員数100人以下
- サービス業(下記以外):資本金5,000万円以下又は常時使用する従業員数100人以下
- ソフトウェア業又は情報処理サービス業:資本金3億円以下又は常時使用する従業員数300人以下
- 旅館業:資本金5,000万円以下又は常時使用する従業員数200人以下
- 小売業(飲食業含む):資本金5,000万円以下又は常時使用する従業員数50人以下
- 大企業が実質的に経営に参画していないこと(発行済株式の1/2以上を同一大企業が所有、2/3以上を複数大企業が所有、役員総数の1/2以上を大企業の役員・職員が占めるのいずれにも該当しないこと)
- 東京都内で実質的に事業を行っている事業者であること
- 本事業における専門家による支援及び当該支援を踏まえた取組を適切に実施できること
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 専門家派遣による支援は無料
- 後続の助成金対象経費:収益力強化計画実行に必要な経費(詳細は助成金募集要項で別途案内)
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 課題の解決方法の策定や導入するシステムの選定がすでに完了している場合
- 申請企業による主体的な申込でない場合
- 助成金の活用のみを目的とした場合
- 専門家に作業を依頼したい場合(助言・アドバイスが支援内容のため)
- 法令等若しくは公序良俗に違反し、またはその恐れがある場合
- 申込時点までの過去5年間に、法令等に違反した事実を事務局が認めた場合
- 申込時点までの過去5年間に、公社・国・都道府県・区市町村等が実施する助成事業等に関して、不正等の事故を起こした事実を事務局が認めた場合
- 東京都暴力団排除条例に規定する暴力団関係者又は風俗営業等関連業、ギャンブル業、賭博等の業態
- 連鎖販売取引、ネガティブ・オプション(送り付け商法)、催眠商法、霊感商法など公的支援先として適切でない業態
- 申込に際し虚偽の情報を記載し、その他公社及び事務局に対して虚偽の申告を行った場合
申請スケジュール
受付期間は2026-05-27から2026-08-31までです。事業実施期間は支援決定から3~5カ月程度で専門家派遣を実施(最大6回)となっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 申込資格要件:中小企業基本法に基づく中小企業者等であること、東京都内に登記簿上の本店又は支店を有すること、直近決算期の営業利益減少又は損失計上、大企業の実質的経営参画がないことなど、全ての申込資格要件を満たしているかを確認する
- ◼︎ 事業実態:東京都内で実質的に事業を行っているかを、登記の有無や建物所在だけでなく、申込内容・ホームページ・名刺・看板・表札・電話等連絡時の状況・事業実態・従業員雇用状況等から総合的に判断する
- ◼︎ 支援必要性:物価高騰による事業継続への影響度合い、収益力改善の必要性、専門家による伴走支援の効果が期待できるかを審査し、本事業の目的に合致した支援対象であるかを判断する
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 本事業における専門家派遣による支援は、1事業者につき1度のみ受けることができる(支援対象とならなかった場合は次回以降再申込可能)
- 令和8年度において「経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業」の交付決定を受けた場合は本事業への申込不可
- 支援が決定された場合、事業者名称・所在地・業種・支援概要等を公社の事業実績として公表する場合がある
- 助成金申請には必ず専門家派遣を受けて収益力強化計画を策定する必要があり、助成金のみの申請はできない
- 初回及び最終回については、原則最終的な決定権を持つ代表若しくは担当役員の同席が必要
- 派遣場所は東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・群馬県・栃木県・茨城県・山梨県(東京都外は東京都に本店登記がある事業者に限る)
- 支援決定後、初回支援予約において事務局が別途案内する期日までに対応いただけない場合は支援中止となる場合がある
- 助成金申請は国(デジタル庁)提供の「Jグランツ」による電子申請のため、事前に「GビズID」(gBizIDプライム)アカウント取得が必要
補助金の申請・活用についてご相談はこちらから
「この補助金を自社で活用できるか知りたい」「申請書作成を任せたい」「他にどんな補助金が使えるか相談したい」など、お気軽にお問い合わせください。初回のご相談は無料です。
無料相談のお申し込み※本記事の内容についてのご質問もお受けしています