東京都では、東京都内の中小企業者等が民間調査会社等に依頼する国内及び外国の他社特許調査等(開発戦略策定、特許出願戦略策定、継続的なウォッチング、侵害予防を目的とした調査)に要する経費の一部を助成。助成率1/2以内、上限100万円。令和8年4月1日から令和9年9月30日までの期間に発注・実施・支払の全てを完了する必要がある。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 公益財団法人東京都中小企業振興公社 東京都知的財産総合センター
- 対象地域
- 東京都
- 受付期間
- 〜2026-10-01
- 事業実施期間
- 令和8年4月1日から最長令和9年9月30日まで(1年6か月)。発注又は契約、実施、支払の全てがこの期間内に完了する必要がある
- 補助上限額
- 100万円
- 補助率
- 助成対象と認められる経費の1/2以内
制度の目的と背景
本助成金は、優れた技術・製品を保有し、明確な事業戦略を持つ東京都内の中小企業者等が、民間調査会社等に他社特許調査等を依頼した場合に、これに要する経費の一部を助成することにより、知的財産権の効果的な活用を支援し、もって国際競争力の向上及び経営基盤の強化を図ることを目的とします。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。
◼︎ 補助率
助成対象と認められる経費の1/2以内
◼︎ 補助上限額
100万円
◼︎ 内訳・支援枠
単一枠のみ: 助成率1/2以内、上限100万円
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 中小企業者(会社及び個人事業者)で大企業が実質的に経営に参画していない者
- 中小企業団体(中小企業等協同組合法に基づく組合又は中小企業団体の組織に関する法律第3条に掲げる団体で構成員の半数以上が東京都内で実質的に事業を行っている中小企業者)
- 一般社団法人及び一般財団法人(一般社団法人は社員総会における議決権の2分の1以上を都内の中小企業者が有し、一般財団法人は設立に際して拠出された財産の価額の2分の1以上が都内の中小企業者により拠出されている)
- 令和8年4月1日以前に設立(設立登記又は開業届出)し、実質的に事業を行っている東京都内の中小企業者等
- 個人事業者以外の場合:基準日現在で東京都内に登記簿上の本店又は支店があり、1年以上東京都内の事業所で実質的に事業を行っている又は引き続く事業期間が1年に満たないが東京都内で創業し実質的に事業を行っている者
- 個人事業者の場合:基準日現在で税務署に提出済みの個人事業の開業・廃業等届出書により納税地・主たる事業所等の東京都内所在等が確認でき、1年以上東京都内の事業所で実質的に事業を行っている又は引き続く事業期間が1年に満たないが東京都内で創業し実質的に事業を行っている者
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 開発戦略策定費用:関連技術、周辺特許に関する他社特許調査費用(特許出願前に新規性や進歩性等を確認するための先行技術調査費用は除く)、パテントマップ作成費用、出願動向分析費用
- 特許出願戦略策定費用:関連技術、周辺特許に関する他社特許調査費用(特許出願前に新規性や進歩性等を確認するための先行技術調査費用は除く)、パテントマップ作成費用、出願動向分析費用
- 継続的なウォッチングに要する費用:検索式の作成、改良に要する費用、競合他社の特許出願動向調査費用
- 侵害予防に要する調査費用:他社特許調査費用、特許無効化に要する調査費用
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 特許出願前に新規性や進歩性等を確認するための先行技術調査
- 助成事業に直接関係のない経費
- 帳票類が不備の経費(契約書若しくは注文書・注文請書、完了報告書類、源泉所得税納付時の領収証書、請求書、振込控、通帳等が確認できない場合)
- 交付申請書に記載されていない事項に関する経費(調査内容の変更や追加の場合等)
- 他の取引と相殺して支払が行われている経費
- 助成事業者の口座から振込先の口座への振込払い以外の方法により支払が行われている経費(現金、手形、小切手、電子記録債権)
- 支払時にポイントカード等によるポイントを取得・使用した場合のポイント分
- 親会社、子会社、グループ企業等関連会社(自社と資本関係のある会社、役員等及び従業員を兼任している会社、代表者の三親等以内の親族が経営する会社等)との取引に係る経費
- 国内消費税
- 国内向けの振込手数料及び振込先負担の場合の振込手数料
- 一般的な市場価格若しくは発注又は契約の内容に対して著しく高額な経費
- 公的資金の用途として社会通念上不適切と認められる経費
- 発注又は契約から支払までの一連の手続きが助成対象期間内に未完了の経費
- 他社特許調査等に要する経費であることが明らかでない経費(顧問料、原稿作成経費、提案書作成経費、鑑定費用等)
- 支払額の一部又は全額に相当する金額を口座振込や現金により助成事業者へ払い戻すことで支払額を減額・無償とする経費
申請スケジュール
受付締切は2026-10-01です。事業実施期間は令和8年4月1日から最長令和9年9月30日まで(1年6か月)。発注又は契約、実施、支払の全てがこの期間内に完了する必要があるとなっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 資格審査:申請要件等を満たしているかを確認する基本的な審査。中小企業者の定義、東京都内での事業実態、申請日以前の知財相談受講の有無、事業税等の滞納状況、過去の助成事業の報告書提出状況等を審査する。この段階で不適格と判断された場合は技術審査に進めない。
- ◼︎ 技術審査:事業との関連性・整合性、調査目的の明確性・妥当性、調査計画の内容、調査の緊急性、費用対効果の5つの観点から総合的に評価する。申請内容が事業戦略と密接に関連し、調査の目的が明確で、計画が具体的かつ実現可能で、緊急性があり、投入する費用に見合った効果が期待できるかを審査する。
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 申請日以前に申請内容に関する知財相談を当センターで受けることが必須
- 同一年度の交付決定は一中小企業者等につき一件のみ
- 調査内容の変更や追加はできない
- 助成対象期間中に申請要件を満たさなくなった場合は助成対象期間内であっても打ち切られることがある
- jGrantsでの申請手続きと申請書類の提出(送付)の両方の手続きが必要
- GビズIDプライムアカウントの発行が必要で国の審査により時間がかかるため余裕を持って準備する必要がある
- 申請書類の提出は簡易書留、レターパック、宅配便(信書用)等記録が残る方法で行う必要があり、持参や普通郵便は不可
- 助成金は一括の後払いで、実績報告書の提出と完了検査を経て確定・支払される
- 助成事業に関する帳簿及び書類は助成事業完了日の属する会計年度の翌年度から起算して5年間保存が必要
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