東京都では、東京都内の中小企業者等が外国へ意匠出願する際の費用を助成する制度。助成対象は外国出願手数料、代理人費用、翻訳料、先行意匠調査費用等で、助成率は対象経費の2分の1以内、上限額60万円。年2回公募を実施し、助成対象期間は令和8年4月1日から令和9年9月30日まで。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 公益財団法人東京都中小企業振興公社 東京都知的財産総合センター
- 対象地域
- 東京都
- 受付期間
- 2026-04-22〜2026-09-25
- 事業実施期間
- 令和8年4月1日から令和9年9月30日まで(1年6か月)
- 補助上限額
- 60万円
- 補助率
- 助成対象と認められる経費の1/2以内
制度の目的と背景
本助成金は、創造性又は審美性のある意匠を有する優れた商品を持ち、かつ、それらを海外において広く活用しようとする東京都内の中小企業者等に対し、外国意匠出願に要する経費の一部を助成することによって、中小企業者等の国際競争力の向上、経営基盤の強化を図り、東京の産業を活性化することを目的としています。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。
◼︎ 補助率
助成対象と認められる経費の1/2以内
◼︎ 補助上限額
60万円
◼︎ 内訳・支援枠
通常枠のみ: 上限60万円・補助率1/2以内
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 令和8年4月1日以前に設立(設立登記又は開業届出)し、実質的に事業を行っている東京都内の中小企業者等
- 中小企業者:製造業・建設業・運輸業・その他の業種は資本金3億円以下かつ従業員300人以下、ゴム製品製造業は資本金3億円以下かつ従業員900人以下、卸売業は資本金1億円以下かつ従業員100人以下、サービス業(旅館業以外)は資本金5千万円以下かつ従業員100人以下、旅館業は資本金5千万円以下かつ従業員200人以下、小売業は資本金5千万円以下かつ従業員50人以下
- 中小企業団体:中小企業等協同組合法に基づく組合又は中小企業団体の組織に関する法律第3条に掲げる団体であって、構成員の半数以上が東京都内の事業所で実質的に事業を行っている中小企業者
- 一般社団法人及び一般財団法人:一般社団法人は社員総会における議決権の2分の1以上を都内の事業所で実質的に事業を行っている中小企業者が有している、一般財団法人は設立に際して拠出された財産の価額の2分の1以上が都内の事業所で実質的に事業を行っている中小企業者により拠出されている
- 東京都内に登記簿上の本店又は支店があること(個人事業者の場合は税務署に提出済みの個人事業の開業・廃業等届出書により納税地・主たる事業所等の東京都内所在等が確認できること)
- 1年以上東京都内の事業所で実質的に事業を行っているか、引き続く事業期間が1年に満たないが東京都内で創業し実質的に事業を行っている者
- 助成事業者が出願人に含まれる出願であること
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 外国出願手数料:直接出願した当該外国(欧州連合(EUIPO)等の機構を含む)の出願手数料、国際出願に係る当該指定外国出願手数料、書類の謄本の交付に係る手数料
- 代理人費用:当該外国出願に係る国内弁理士費用及び現地代理人費用
- 翻訳料:翻訳に要する経費
- その他の経費:先行意匠調査費用(当該外国出願に係ることが明らかなものに限る)、通信費・運送料・振込手数料等(振込手数料は海外送金に係るもののみが対象)
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 助成事業に直接関係のない経費
- 帳票類が不備の経費(契約書若しくは注文書・注文請書、完了報告書類、源泉所得税納付時の領収証書、請求書、振込控、通帳等が確認できない場合)
- 交付申請書に記載されていない事項に関する経費(出願する物品の変更や出願国の追加の場合等)
- 他の取引と相殺して支払が行われている経費
- 助成事業者の口座から振込先の口座への振込払い以外の方法により支払が行われている経費(現金、手形、小切手、電子記録債権)
- 支払時に、ポイントカード等によるポイントを取得・使用した場合のポイント分
- 親会社、子会社、グループ企業等関連会社との取引に係る経費
- 共同出願の場合の、共同出願人の間での取引に係る経費
- 国内消費税
- 国内向けの振込手数料及び振込先負担の場合の振込手数料
- 一般的な市場価格若しくは発注又は契約の内容に対して著しく高額な経費
- 公的資金の用途として社会通念上、不適切と認められる経費
- 発注又は契約から支払までの一連の手続きが助成対象期間内に未完了の経費
- 出願後の経費(中間手続に係る経費、登録料等)
- 手続期限を延長するための経費
申請スケジュール
受付期間は2026-04-22から2026-09-25までです。事業実施期間は令和8年4月1日から令和9年9月30日まで(1年6か月)となっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 資格審査:申請要件等について基本的な資格要件を満たしているかを確認します。申請書に記載された内容と添付書類の整合性、法的要件の充足状況等を詳細にチェックされます。
- ◼︎ 技術審査:出願の動機・目的、意匠権取得への意欲について評価されます。意匠の登録可能性については先行意匠調査の結果を重視して審査され、市場性や独占性も考慮されます。意匠出願後の出願国での事業展開、資金調達の見込みについて具体的な事業計画の実現可能性が問われます。登録可能性の検討が特に重要で、調査内容及び調査結果とその結果に基づく登録可能性の見解に関する資料の提出が必要です。
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 同一年度の交付決定は、一中小企業者等につき一意匠のみ(類似意匠について同時の出願を要する場合は複数意匠でも一意匠とみなす)
- 共同出願に係る経費については、助成金申請者の費用負担割合に応じて助成予定額を決定し、一件の意匠案件に対し60万円を上限とする
- 申請書類提出時に、権利の持分及び外国出願の費用負担割合が記載された共同出願契約書の提出が必要
- 助成事業の完了は、助成対象期間内に助成事業者が出願人となる外国への意匠出願が完了したことを確認できることが条件
- jGrantsでの電子申請と申請書類の郵送の両方の手続きが必要
- GビズIDプライムアカウントの発行が必要で、国の審査により時間がかかるため余裕を持って準備が必要
- 同一の外国意匠出願に対して、他の助成金と重複して助成金を受けることはできない
- 申請の確認・提出、及び申請受付以降の手続きは、助成金申請者の代表者又は従業員が行う必要(代理人による事務連絡・検査等の対応は不可)
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