栃木県では、栃木県内に事業所を有する中小企業・中堅企業等を対象に、カーボンニュートラル社会の実現に資する技術開発を支援。FS調査助成事業(上限500万円)、インキュベーション研究助成事業(単体500万円・連携体1000万円)、実用化開発助成事業(単体2000万円・連携体4000万円)の3つの事業で段階的に支援。助成率は中小企業・中堅企業等2/3以内、大企業1/2以内。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 公益財団法人栃木県産業振興センター
- 対象地域
- 栃木県
- 受付期間
- 2026-05-01〜2026-12-25
- 事業実施期間
- FS調査助成事業:交付決定日から1年以内、インキュベーション研究助成事業:交付決定日から2年以内(2年計画の場合1年経過時点で再申請必要)、実用化開発助成事業:交付決定日から2年以内(2年計画の場合1年経過時点で再申請必要)
- 補助上限額
- 40億円
- 補助率
- 中小企業・中堅企業等:2/3以内、大企業:1/2以内
制度の目的と背景
県内企業等が行う、カーボンニュートラル社会の実現に資する革新的な技術開発や新産業の創出が見込まれる技術開発について、事業化の検討段階から実用化開発まで切れ目なく一体的に支援するものです。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 補助率
中小企業・中堅企業等:2/3以内、大企業:1/2以内
◼︎ 補助上限額
40億円
◼︎ 内訳・支援枠
FS調査助成事業: 上限500万円・助成率中小企業等2/3、インキュベーション研究助成事業: 単体500万円・連携体1000万円・助成率中小企業等2/3、実用化開発助成事業: 単体2000万円・連携体4000万円・助成率中小企業等2/3
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 県内に事業所を有する中小企業(中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者、みなし大企業は除く)
- 県内に事業所を有する中堅企業(産業競争力強化法第2条第24項に規定する中堅企業者、みなし大企業は除く)
- 県内に事業所を有する中小企業を実施主体とする複数の企業によって構成される連携体(ただし、県内に事業所を有する企業に限る)
- 過去に補助金受給において不正の事実が発覚した事業者は申請不可
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 機械装置・工具器具費:機械装置、工具器具、機械要素部品等の購入・借用に要する経費(試作する装置等の部分品・構成品として使用する場合を除き、単独で機能する借用可能な装置、器具等は原則としてリースまたはレンタル)
- 消耗品・原材料費(インキュベーション・実用化開発のみ):研究開発に直接使用する消耗品、原料、材料の購入に要する経費(消耗品は短期間(1年未満)の使用、消費等によって性質、形状を失うもので、10万円未満のもの)
- 外注費(インキュベーション・実用化開発のみ):研究開発等に必要な原材料の再加工、設計、分析等を外注する経費
- 技術指導受入費(インキュベーション・実用化開発のみ):技術指導を受けた者への納付金等の経費(連携体内での技術指導受入費は認められない)
- 委託費:市場・技術等の動向調査、技術・経営・商品等に係るコンサルティング、または共同研究等に要する経費(FS調査)、研究開発事業の一部を委託する経費(インキュベーション・実用化開発では助成金総額の20%を上限)
- 直接人件費:研究開発に直接従事した者の人件費(助成金総額の40%を上限、個人事業主や法人の役員(使用人兼務役員は除く)は対象外、研究開発従事時間は1,800時間を上限、時間給額は2,500円を上限)
- 知的財産取得費・知的財産権出願費(インキュベーション・実用化開発のみ):当該研究開発に関する特許等の取得に要する弁理士の手続き代行経費や翻訳料などの経費(今回の研究開発等の成果に係る発明等に限る、日本の行政庁に納付される出願手数料等は対象外)
- 旅費:事業を行うために必要な国内出張等に要する経費
- 会議費:事業を行うために必要な会議、講演会、シンポジウム等に要する経費(会場借料、機材借料及び茶菓料等)
- 印刷製本費:事業で使用するパンフレット・リーフレット、調査報告書等の印刷製本等に要する経費
- 通信費:事業を行うために必要な郵便料、運送代、通信・電話料等に要する経費
- その他の経費:試験、検査、実験及びデータの分析、解析、測定等に要する経費(試作品評価、機械の使用料・テスト費用を含む)
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 消費税及び地方消費税
- 交付決定日より前に契約・支出された経費
- 機械装置等で汎用性があり、目的外使用の可能性が高いもの(例:パソコン、プリンター等)
- 知的財産権の買い取り費用
- 当該研究開発及びそれに要する機器等の自社製造に係る消費税及び地方消費税、振込手数料、旅費・宿泊費
申請スケジュール
受付期間は2026-05-01から2026-12-25までです。事業実施期間はFS調査助成事業:交付決定日から1年以内、インキュベーション研究助成事業:交付決定日から2年以内(2年計画の場合1年経過時点で再申請必要)、実用化開発助成事業:交付決定日から2年以内(2年計画の場合1年経過時点で再申請必要)となっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ カーボンニュートラル社会の実現への貢献:カーボンニュートラル社会の実現に資する技術開発(システム構築等を含む)であること。グリーン成長戦略の重要14分野(洋上風力・太陽光・地熱、水素・燃料アンモニア、次世代熱エネルギー、原子力、自動車・蓄電池、半導体・情報通信、船舶、物流・人流・土木インフラ、食料・農林水産業、航空機、カーボンリサイクル・マテリアル、住宅・建築物・次世代電力マネジメント、資源循環関連、ライフスタイル関連)に該当するかが重要。
- ◼︎ 実現性・計画性:研究内容が計画的であり、かつ、相当の実現性を有すると認められること。FS調査では今後5年間程度での実用化を目指すものと認められること、インキュベーション研究では実用化に向けた理論の確立や試作品等の開発を目指すこと、実用化開発では実用化に向けた理論が既に確立しており技術・製品の実用化開発を目指すことが求められる。
- ◼︎ 実施・管理体制:研究の実施体制及び管理体制が十分であると認められること。研究開発の実施に必要な人材、設備、技術的基盤が整っており、プロジェクトマネジメントが適切に行われる体制があるかが評価される。連携体の場合は各構成メンバーの役割分担と連携体制の妥当性も重要となる。
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- みなし大企業(発行済株式の総数又は出資価格の2分の1以上が同一の大企業の所有に属している法人等)は対象外
- 連携体においては、実施主体及び連携体を構成する中小企業に対する助成額の割合は全体の4割以上であることが必要
- 連携体の参加事業者間において100%株式を有している企業は対象外
- 親会社と100%子会社が連携体として応募申請することは不可
- 審査会でのプレゼンテーション実施が必要
- 事業の実施主体は単体の場合は県内に事業所を有する中小企業・中堅企業等、連携体の場合は県内に事業所を有する中小企業となり、大企業単独での申請は受け付けない
- 事業実施の主たる場所は県内に限定
- 2年に渡る事業計画の場合は1年が経過した時点で再度申請が必要
- 令和8年12月25日まで公募期間としているが、予算上限に達し次第終了
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