鹿児島県では、鹿児島県内の中小企業者が新事業創出に取り組む際の人材育成、研究開発、マーケティング・販路開拓、専門家招へいを支援。補助率1/2~2/3、年額90万円~400万円を最長3年間支援。事業計画書の策定が必要で、内部審査会と外部審査会でプレゼン形式の審査を実施。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 公益財団法人かごしま産業支援センター
- 対象地域
- 鹿児島県
- 受付期間
- 2026-04-17〜2026-05-28
- 事業実施期間
- 3か年度以内(最長3か年)
- 補助上限額
- 400万円
- 補助率
- 人材育成支援事業: 1/2以内、試作・研究開発支援事業: 2/3以内、マーケティング・販路開拓支援事業: 1/2以内、専門家招へい支援事業: 2/3以内
制度の目的と背景
新事業の創出に取り組む中小企業者に対し、人材育成、研究開発、販路開拓等を支援することにより、地域経済の活性化や雇用機会の確保を図ることを目的とします。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 補助率
人材育成支援事業: 1/2以内、試作・研究開発支援事業: 2/3以内、マーケティング・販路開拓支援事業: 1/2以内、専門家招へい支援事業: 2/3以内
◼︎ 補助上限額
400万円
◼︎ 内訳・支援枠
人材育成支援事業: 上限120万円/年・補助率1/2以内、試作・研究開発支援事業: 上限400万円/年・補助率2/3以内、マーケティング・販路開拓支援事業: 上限150万円/年・補助率1/2以内、専門家招へい支援事業: 上限90万円/年・補助率2/3以内
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 既に鹿児島県内で業を営む中小企業支援法第2条に規定する中小企業者
- 鹿児島県内において新たに創業を目指す個人及びそのグループ
- 発行済株式の総数又は出資価格の総額の1/2以上を同一の大企業が所有していない中小企業者
- 発行済株式の総数又は出資価格の総額の2/3以上を大企業が所有していない中小企業者
- 大企業の役員又は職員を兼ねている者が役員総数の1/2以上を占めていない中小企業者
- 新事業創出支援事業に係る事業計画書を策定している者
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 人材育成支援事業: 直接人件費(派遣する社員に係る派遣期間中の基本給相当額)、交通費(鉄道賃、船賃、航空賃、車賃のうち派遣先企業との往路及び帰路の交通費(1往復に限る))、滞在経費(宿泊料)(派遣する社員に係る派遣期間中の宿泊料等の滞在経費(食費、光熱水費等を除く))、受講料(テキスト代、資料代等を含む)
- 試作・研究開発支援事業: 原材料及び副資材の購入に要する経費、構築物の購入・建造・改良・据付け・借用又は修繕に要する経費(対象となる構築物は簡易なものに限る)、機械装置又は工具・器具の購入・試作・改良・据付け・借用又修繕に要する経費、外注加工・検証等に要する経費、直接人件費(研究開発に直接従事する者(補助事業者と雇用関係が結ばれている者に限る)の研究開発業務時間に対応する人件費に限る。ただし、ソフトウェア又は情報処理関連技術の研究開発の場合を除き、補助対象経費総額の1/3を超えない額まで)、特許取得費、研究費
- マーケティング・販路開拓支援事業: 旅費、会議費、会場借料、印刷製本費、資料購入費、通信運搬費、借料又は損料、調査研究費、消耗品費、雑役務費、検査器具購入費、会場整備費、保険料、通訳料(含翻訳料)、プロモーションビデオ制作費、広告宣伝費(新聞広告は交付限度額50万円以内、テレビ放映料は対象外)、ホームページ制作費(交付限度額は50万円以内)
- 専門家招へい支援事業: 専門家謝金、専門家旅費
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 振込手数料、代引き手数料
- 他団体からの補助又は委託を受けている事業に要する経費
- 用地、建物の取得に要する経費
- 経営者の人件費
- 役員又は職員の飲食代
- 使途の定まっていない活動に対する経費
- 全部委託費
- 他の制度等により補助金又は助成金を受けている場合の経費
申請スケジュール
受付期間は2026-04-17から2026-05-28までです。事業実施期間は3か年度以内(最長3か年)となっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 事業テーマの妥当性:新事業の内容が独自の技術を用いた新製品・新サービスの開発や地域資源を活用し地域課題の解決に資する製品・サービスの開発に取り組むものであるかを審査する。事業の内容、既存事業との相違点を明確に説明し、製品(サービス)の特色、同業他社製品(サービス)との違いを保有する設備・ノウハウ、活用する技術等を含めて記載することが重要である。
- ◼︎ 市場性:顧客・市場の設定と市場環境、流通・販路、価格設定、販売促進策が適切に計画されているかを評価する。具体的な市場調査に基づく現実的な販売計画と価格戦略、明確なターゲット顧客の設定と販路開拓の具体的な手法が示されていることが高評価につながる。
- ◼︎ 実現可能性:量産可能性(原材料等の調達、自社設備、協力先等)、法的規制の検討、設備資金・運転資金・資金調達計画(必要資金及び財源内訳)が適切に検討されているかを審査する。現実的な工程表と起こり得るリスクとその対応策が具体的に示されていることで実現可能性の高さを示すことができる。
- ◼︎ 地域への波及効果:雇用機会の確保、地元企業等との連携・地域への波及効果が明確に示されているかを評価する。地域経済の活性化にどの程度貢献するか、具体的な雇用創出数や地域企業との連携内容、地域資源の活用方法などが詳細に記載されていることが重要である。
- ◼︎ 財務・売上計画:売上・利益・付加価値の試算(事業着手後3年間)が現実的で根拠のある計画になっているかを審査する。過去の実績や市場データに基づいた合理的な売上予測と収益性の見込み、資金繰りの安定性が示されていることが高評価のポイントとなる。
◼︎ 加点項目
以下のいずれかに該当する事業者は、審査において加点の対象となります。
- ヘルスケア産業に該当する場合(心身の保持及び増進、介護予防を通じた健康寿命の延伸に資する製品の生産若しくは販売又は役務の提供。食料品、飲料、医薬部外品、健康食品、美容関連商品、健康情報システム、医療機器、介護福祉機器等)
- サプライチェーン全体での共存共栄を目指すパートナーシップ構築宣言の宣言・公表を行っている場合(申請時点で企業名がポータルサイトの登録企業リストに掲載されていることが条件)
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 新事業の創出に係る事業計画書を策定していることが応募の条件となる
- 事業計画書は指定された項目順・文言を変えずに作成する必要がある
- 事業内容は具体的で明確な表現が必要(あいまいな表現は避ける)
- 一次審査の内部審査会は書類審査形式、二次審査の新事業創出支援事業審査会はプレゼンテーション形式
- 補助金は精算払で、毎年度事業完了後に実績報告書を提出する必要がある
- 補助事業により取得した財産で取得価格又は効用の増加価格が50万円以上のものを処分する場合は県の承認が必要
- 実績報告書提出日から5年間、毎年事業化状況報告書を提出する義務がある
- 産業財産権を取得した場合は届出が必要で、県が公共の利益のために特に必要とする場合は無償で利用権を許諾する義務がある
- 応募書類の返却は行わず、氏名・テーマ・概要など必要最小限度の範囲で公表される
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