福岡県(北九州市・福岡市除く)では、福岡県内(政令市除く)の宿泊事業者を対象に、福岡県中小企業DX推進センターの支援を受けて実施する生産性向上やユニバーサルデザイン化の事業に対し補助金を交付。一般枠は補助率1/2・上限300万円、ユニバーサルツーリズム対応枠は補助率1/2・上限500万円。宿泊税を活用し、観光産業の高付加価値化を図る。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 福岡県商工部観光局観光政策課
- 対象地域
- 福岡県(北九州市・福岡市除く)
- 受付期間
- 2026-04-01〜2026-07-08
- 事業実施期間
- 補助金交付決定日以降に発生し、令和9年2月15日、又は補助事業完了のいずれか早い方までに支払額が確定し、かつ実績報告書の提出日までに支払った経費
- 補助上限額
- 500万円
- 補助率
- 1/2以内(一般枠・ユニバーサルツーリズム対応枠共通)
制度の目的と背景
宿泊業の持続的な成長を促進し、福岡県における観光産業の高付加価値化を図るため、県内宿泊事業者が実施する生産性向上の取組やユニバーサルツーリズムの推進に資する設備投資等を支援するものです。本補助金は、宿泊税を活用し、県内宿泊業の持続的な成長の促進と本県の観光産業の高付加価値化を図るため、県が設置する「福岡県中小企業DX推進センターによる支援を受けている宿泊事業者(政令市を除く)が実施する生産性向上の取組やユニバーサルツーリズムの推進に資する設備投資等を支援するための補助金です。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 補助率
1/2以内(一般枠・ユニバーサルツーリズム対応枠共通)
◼︎ 補助上限額
500万円
◼︎ 内訳・支援枠
一般枠: 補助率1/2以内・上限300万円、ユニバーサルツーリズム対応枠: 補助率1/2以内・上限500万円(施設改修500万円(A)、機器の導入50万円(B)でA・B合計して500万円)
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 福岡県内(北九州市及び福岡市を除く)で宿泊施設の営業許可を受けた中小企業者等
- 中小企業基本法第2条第1項第3号に規定する者(資本金又は出資総額が3億円以下かつ従業員300人以下の製造業・建設業・運輸業等、資本金1億円以下かつ従業員100人以下の卸売業、資本金5千万円以下かつ従業員100人以下のサービス業、資本金5千万円以下かつ従業員50人以下の小売業)
- 業務プロセスの効率化及び省力化、収益性の向上又はユニバーサルツーリズムの推進に資する施設改修等に対する高い意欲を有すること
- センターに支援の申し込みを行いアドバイザーの支援を受け、真摯に生産性向上の取組を行っていること
- 旅館・ホテル営業(旅館業法第2条第2項)、簡易宿所営業(旅館業法第2条第3項)、改正前の旧旅館業法でのホテル営業・旅館営業・簡易宿所営業、住宅宿泊事業の営業を行っている宿泊施設
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 【一般枠・旅館ホテル等】施設の整備に必要な設計費、工事費、工事請負費及び工事事務費(工事施工のため直接必要な事務に要する費用であって、旅費、消耗品費、通信運搬費、印刷製本費及び設計監督料等)
- 【一般枠・旅館ホテル等】装置、器具、ソフトウェア等の購入及び改良費
- 【一般枠・旅館ホテル等】装置等導入に付随する運搬費、設置工事費、社員の教育訓練費(セミナー・講座等の受講料)
- 【一般枠・旅館ホテル等】社員の人材育成研修、労働環境改善、業務改善に係る経費
- 【一般枠・旅館ホテル等】新たなサービス展開のためのマーケティング調査費、広告宣伝費
- 【一般枠・民泊】装置、器具、ソフトウェア等の購入及び改良費、装置等導入に付随する運搬費、設置工事費、社員の教育訓練費、社員の人材育成研修、労働環境改善、業務改善に係る経費、新たなサービス展開のためのマーケティング調査費、広告宣伝費
- 【ユニバーサルツーリズム対応枠・施設改修】旅館ホテル等の敷地内におけるユニバーサルデザイン化のための工事を伴う整備事業に係る設計費、工事費、工事請負費及び工事事務費、備品購入費(整備事業を補完するために必要なものに限る)
- 【ユニバーサルツーリズム対応枠・機器導入】ユニバーサルデザイン化に資する機器の導入に係る備品購入費
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 遊興施設に該当する部分(ゲームコーナー、カラオケボックス等)においてのみ実施される事業に係る経費
- 専ら商品等の販売を行う部分(飲食店、売店、お土産コーナー等)においてのみ実施される事業に係る経費
- 補助金交付決定日よりも前に発注、購入、契約等を実施したもの、または事業期間終了後に納品、検収等を実施したものに係る経費
- 消費税及び地方消費税(ただし、免税事業者及び簡易課税事業者は補助対象経費に含めることができる)
- 収入印紙代、銀行振込手数料、代金引換手数料
- 交付対象物の設置・保管場所の家賃、使用料、保管料、地租
- 光熱水費、通信費、従業員の人件費及び旅費(マーケティング調査に係る旅費を除く)
- レンタルに係るリース費用
- 補助対象の保守管理費、各種保険料
- 汎用性があり、目的外使用になり得る備品、設備(自動車、事務用のパソコン、プリンタ、タブレット、デジタル複合機等)の購入等に要する経費(ただし、それが生産性を向上させるシステムの一部を構成する場合は対象)
- 中古市場においてその価格設定の適正性が明確でない中古品の購入等に係る経費
- クラウドサービス等による事業実施期間外の使用料・ライセンス料(事業実施期間中の使用料・ライセンス料は除く)
- その他、事業目的に照らして直接関係しない経費など、知事が適当でないと判断する経費
- 補助事業と同一内容の事業について、県又は他の公的機関から過去に補助金の交付を受けている又は将来補助金の交付を受けることが確定している事業
- 他の事業者の委託を受けて行う事業
- 国及び地方公共団体が管理又は運営する施設での事業
- 北九州市又は福岡市に所在する施設での事業
申請スケジュール
受付期間は2026-04-01から2026-07-08までです。事業実施期間は補助金交付決定日以降に発生し、令和9年2月15日、又は補助事業完了のいずれか早い方までに支払額が確定し、かつ実績報告書の提出日までに支払った経費となっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 事業実施の必要性:補助事業の実施がなぜ必要なのか、現在抱えている課題や問題点を明確に示し、その解決の必要性について具体的かつ説得力のある説明ができているかを審査する。課題の深刻度や緊急性、放置した場合の影響等を定量的・定性的データで示すことで高評価となる。
- ◼︎ 生産性を向上するために取り組む内容:提案する取組内容が生産性向上にどの程度効果的かを審査する。取組内容の具体性、実現可能性、革新性等を総合的に評価し、従来手法との差別化や優位性が明確に示されているか、取組内容が課題解決に直結しているかを重視する。
- ◼︎ 事業実施により期待される効果:補助事業実施後にどのような効果が見込まれるか、その効果測定方法は適切かを審査する。売上向上、コスト削減、業務効率化等の効果を可能な限り数値で示し、効果発現時期や持続性についても具体的に説明することで高評価を得られる。
- ◼︎ 事業スケジュールの実現可能性、収支計画の妥当性:提示された事業スケジュールが現実的で無理のない計画となっているか、各工程の所要期間や人員配置が適切か、収支計画の積算根拠が明確で妥当性があるかを審査する。リスク要因とその対策についても言及されていることが重要である。
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- センターに DX・生産性向上支援申込書を令和8年5月27日(水)12時までに提出が必要(支援計画書の作成には1~2か月程度要する)
- 見積書は2社以上から取得し、補助対象額が最安値の業者を採用する必要がある
- 「工事一式」等の見積書では補助対象経費が確認できないため、内訳書の添付が必要
- 「雑費」「その他」「諸経費」「○○費等」などの経費の内容が具体的でない費目は補助対象外
- 事業着手後、内容・費用等に変更があった場合は事前に変更承認申請書の提出が必要
- 変更承認申請の提出がない場合、補助金を受け取れないことがある
- 暴力団又は暴力団員、暴力団員が事業主又は役員であるもの、暴力団と密接な関係を有するもの、県税に滞納があるものは補助対象外
- 補助事業終了までに事業場内最低賃金を時間給換算で30円以上引き上げる事業者については応援補助金が活用できる
- 取得価格又は増加価格が50万円以上の財産について、総務省所管補助金等交付規則に定める期間を経過する前に処分する場合は事前承認が必要
掲載ページ:https://j-net21.smrj.go.jp/snavi2/articles/180619
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