中小企業の労働時間短縮・生産性向上・賃金引上げを支援する助成金。職場意識改善コースは労働時間短縮・年次有給休暇取得促進の取組に最大100万円助成。業務改善助成金は事業場内最低賃金を30円以上引上げた場合に設備投資等費用の3/4~9/10を助成。対象は中小企業・小規模事業者。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 厚生労働省
- 対象地域
- 全国
- 補助上限額
- 100万円
- 補助率
- 職場意識改善コース: 支給対象経費の3/4(上限100万円)、業務改善助成金: 平成31年度予算案3/4(生産性要件を満たした場合は4/5)、平成30年度第二次補正予算案4/5(生産性要件を満たした場合は9/10)
制度の目的と背景
中小企業・小規模事業者が時間外労働の上限規制等に円滑に対応するため、生産性を高めながら労働時間の短縮等に取り組む事業主に対して助成するものであり中小企業における労働時間等の設定の改善の促進を目的としており、全5コースの助成金があります。中小企業・小規模事業者の生産性向上を支援し、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)の引上げを図るための制度です。生産性向上のための設備投資(機械設備、POSシステム等の導入)や人材育成に係る研修、業務改善のためのコンサルティングなどを行い、事業場内最低賃金を30円以上引き上げた場合、設備投資などにかかった費用の一部を助成します。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 補助率
職場意識改善コース: 支給対象経費の3/4(上限100万円)、業務改善助成金: 平成31年度予算案3/4(生産性要件を満たした場合は4/5)、平成30年度第二次補正予算案4/5(生産性要件を満たした場合は9/10)
◼︎ 補助上限額
100万円
◼︎ 内訳・支援枠
時間外労働等改善助成金(職場意識改善コース): 上限100万円・補助率3/4、業務改善助成金平成31年度予算案: 引上げ労働者1~3人上限50万円・4~6人上限70万円・7人以上上限100万円・補助率3/4(生産性要件満たした場合4/5)、平成30年度第二次補正予算案: 引上げ労働者1~3人上限50万円・4~6人上限70万円・7人以上上限100万円・補助率4/5(生産性要件満たした場合9/10)
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 中小企業事業主(資本金または出資額: 小売業5,000万円以下、サービス業5,000万円以下、卸売業1億円以下、その他の業種3億円以下)
- 常時使用する労働者数: 小売業50人以下、サービス業100人以下、卸売業100人以下、その他の業種300人以下
- 職場意識改善コース対象: 雇用する労働者の年次有給休暇の年間平均取得日数が13日以下であって月間平均所定外労働時間が10時間以上である事業主
- 業務改善助成金対象(平成30年度第二次補正予算案): 事業場内最低賃金800円未満の事業場、かつ、事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が30円以内及び事業場規模30人以下の事業場
- 業務改善助成金対象(平成31年度予算案): 事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が30円以内及び事業場規模30人以下の事業場
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 外部専門家によるコンサルティング
- 就業規則等の作成や変更
- 労務管理用機器の導入や更新
- 人材確保に向けた取り組み
- 労働能率の増進に資する設備や機器の導入や更新
- 生産性向上に資する機器・設備の導入
- 業務改善のためのコンサルティング
- 人材育成に係る研修
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 単なる経費削減のための経費
- 職場環境を改善するための経費
- 通常の事業活動に伴う経費(事務所借料等)
◼︎ 加点項目
以下のいずれかに該当する事業者は、審査において加点の対象となります。
- 生産性要件を満たした場合(助成金の支給申請等を行う直近の会計年度における「生産性」が、その3年前に比べて6%以上伸びていること、またはその3年前に比べて1%以上(6%未満)伸びていること)
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 賃金引上計画を策定すること(事業場内最低賃金を一定額以上引き上げる(就業規則等に規定))
- 引上げ後の賃金額を支払うこと
- 解雇、賃金引下げ等の不交付事由がないこと
- 生産性要件の算定の対象となった期間中に、事業主都合による離職者を発生させていないことが必要
- 1%以上(6%未満)伸びている場合は金融機関から一定の「事業性評価」を得ている必要がある
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