災害時の燃料供給拠点となるサービスステーション(SS)の経営力強化を図るため、中小・小規模の揮発油販売業者が事業多角化の取組みとして高機能門型洗車機、車検・整備設備、板金・塗装設備を導入する際の設備購入費用を補助。補助率は2/3以下、1申請あたり上限1,600万円、最大2申請(3,200万円)まで可能。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 一般社団法人 全国石油協会
- 対象地域
- 全国
- 受付期間
- 2026-03-31〜2026-05-15
- 事業実施期間
- 交付決定通知書受理後から2027年2月10日(実績報告書提出最終期限)まで
- 補助上限額
- 1,600万円
- 補助率
- 2/3(予算を超過した場合は2/3以下に按分)
制度の目的と背景
本事業は、災害時に住民生活や復旧活動を支える燃料油の供給拠点となるサービスステーション(SS)のネットワーク維持・強化を目的として、平時におけるSSの経営力強化を図るために揮発油販売業者の事業多角化の一歩となる取組みを支援します。具体的には、中小・小規模の揮発油販売業者に対して経営基盤強化に資する高機能を備えた機器等を導入する際の設備購入費用の一部を補助する事業です。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 補助率
2/3(予算を超過した場合は2/3以下に按分)
◼︎ 補助上限額
1,600万円
◼︎ 内訳・支援枠
洗車事業(高機能門型洗車機):補助対象経費上限2,400万円・補助金上限1,600万円、自動車整備・検査事業(車検・整備/14設備):補助対象経費上限2,400万円・補助金上限1,600万円、板金・塗装事業(板金・塗装/11設備):補助対象経費上限2,400万円・補助金上限1,600万円。1事業者あたり最大2事業(2申請)まで申請可能で合計3,200万円が上限。
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 品質確保法第3条に基づくSSの運営登録を行っている揮発油販売業者であること
- 中小企業基本法第2条第1項に基づく「株式会社」「有限会社」「合資会社」「合名会社」「合同会社」、又は「個人事業者」であること
- 小売業の場合:資本金の額又は出資の総額が5,000万円以下の会社、又は常時使用する従業員の数が50人以下の会社
- 卸売業の場合:資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社、又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社
- みなし大企業に該当しないこと(直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える場合、または資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接に100%の株式を保有される場合は申請不可)
- 法令違反等の事項に該当しない者であること
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 本体購入費(付属設備を含む)
- 設置工事費
- 導入に係る試験調整費
- 設置のために既存設備の撤去がある場合は、その撤去費・処分費
- 消防納付金
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 諸経費
- 一般管理費
- 消防手続費
- 官庁手続費
- フランチャイズ料
- 保守料等のランニングコスト
- 保証金
- ソフトウェア・システム費
- 土地の取得費・建設費
- 建物の取得費・建設費
- 消費税
- リースやレンタルによる導入
申請スケジュール
受付期間は2026-03-31から2026-05-15までです。事業実施期間は交付決定通知書受理後から2027年2月10日(実績報告書提出最終期限)までとなっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 申請資格要件:品質確保法第3条に基づくSSの運営登録を行っている揮発油販売業者であること、中小企業基本法に基づく中小企業又は個人事業者であること、みなし大企業に該当しないこと、法令違反等に該当しないことが必須。申請時点だけでなく補助事業実施期間中も要件を満たしておく必要がある。
- ◼︎ 補助対象設備の申請要件:高機能門型洗車機は指定された高機能オプション(泡洗車機能、タイヤブラシ機能、下部洗浄機能、ガラス系コーティング、遠隔管理システム・IOT受付機能、純水装置、省スペース型)を備えていること。申請形態(新規設置・追加設置・更新設置)に応じた機能付加要件を満たすこと。車検・整備設備、板金・塗装設備は指定された設備リストから選択し、更新設置の場合は高機能化要件を満たすこと。
- ◼︎ 事業完了期限:2027年2月10日(実績報告書提出最終期限)までに事業完了が間に合うことが必須。期限延長はなく、期限を過ぎた場合は補助金の支払いができない。施工予定業者との調整を十分行い余裕を持った計画であることが重要。
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 申請段階では発注・契約は行わず、補助金交付決定通知書受理後に発注・契約を開始すること
- 交付決定前に受発注・契約又は設備の導入を行っている場合は申請できない
- 2社以上の競争見積書が必要
- 補助金は設備導入完了・代金支払い後の後払い
- 取得価格が単価50万円以上(消費税抜き)の設備には処分制限期間が設定され、期間中の処分には補助金返還義務が生じる
- SS敷地内設備の処分制限期間は8年、SS敷地外の整備工場・板金塗装工場は15年、洗車場は10年
- パッケージ販売やフランチャイズ等で各設備単位の取得価格が明確でないものは補助対象外
- 発注先が申請者自身の場合は利益排除が必要
- 予算超過時は補助率が2/3以下に按分される
- 実績報告書の提出は補助事業完了後原則30日以内、最終期限は2027年2月10日
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