化学肥料・化学農薬の使用を都道府県の慣行レベルから原則5割以上低減する取組と合わせて行う有機農業、堆肥の施用、緑肥の施用、総合防除、炭の投入などの環境保全効果の高い営農活動を実施する農業者を支援。交付単価は取組により異なり、有機農業は14,000円/10a、堆肥の施用は3,600円/10a等。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 農林水産省
- 対象地域
- 全国
- 事業実施期間
- 単年度事業(年度ごとに申請が必要)
- 補助上限額
- (公募要領参照)
- 補助率
- 定額支給(取組別に単価設定)
制度の目的と背景
農業の持続的発展と農業の有する多面的機能の健全な発揮を図るためには、意欲ある農業者が農業を継続できる環境を整え、国内農業の再生を図るとともに、農業が本来有する自然循環機能を維持・増進することが必要です。環境問題に対する国民の関心が高まる中で、我が国における農業生産全体の在り方を環境保全を重視したものに転換していくとともに、農業分野においても地球温暖化防止や生物多様性保全等に積極的に貢献していくため、環境保全に効果の高い営農活動に対して支援を行う
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 補助率
定額支給(取組別に単価設定)
◼︎ 内訳・支援枠
有機農業(そば等雑穀、飼料作物以外): 14,000円/10a、有機農業(そば等雑穀、飼料作物): 3,000円/10a、堆肥の施用: 3,600円/10a、緑肥の施用: 5,000円/10a、総合防除(そば等雑穀、飼料作物以外): 4,000円/10a、総合防除(そば等雑穀、飼料作物): 2,000円/10a、炭の投入: 5,000円/10a、地域特認取組: 都道府県が設定、炭素貯留効果の高い有機農業加算: 2,000円/10a、取組拡大加算: 4,000円/10a
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 農業者の組織する団体(複数の農業者、又は複数の農業者及び地域住民等の地域の実情に応じた方々によって構成される任意組織が対象)
- 一定の条件を満たす農業者(対象活動の取組面積が、自身の耕作する農地の耕地面積の概ね1/2以上となる農業者、同一市町村内の対象活動の取組面積が、当該市町村の全体の農地面積の概ね1/2以上となる農業者)
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 有機農業:主作物の生産において、化学肥料・化学農薬を使用しないこと
- 堆肥の施用:主作物の栽培期間の前後のいずれかに堆肥を施用すること
- 緑肥の施用:主作物の畝間に緑肥を作付けする取組、果樹又は茶の園地に緑肥を作付けする取組
- 総合防除:都道府県等が地域の実情に応じて策定する総合防除実践指標について、総合防除を実践する上で必要な農作業の各工程における具体的な取組み内容の6割以上の取組を実施すること
- 炭の投入:購入した炭又は自ら製造した炭について、塗料、接着剤等農地に不適切なものが含まれている炭は使用しないこと
- 地域特認取組:地域の環境や農業の実態等を勘案した上で、地域を限定して支援の対象とする取組
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 慣行の営農管理において化学肥料及び化学農薬いずれも使用していない作物については支援の対象とならない
- 有機JAS認証を取得しているもの及び有機JAS認証の取得を求めるものではない
- 生産した農作物について「有機農産物」等と表示する場合には、別途、有機JASの認証を取得する必要がある
申請スケジュール
事業実施期間は単年度事業(年度ごとに申請が必要)となっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 要件適合性:化学肥料・化学農薬の使用を都道府県の慣行レベルから原則5割以上低減する取組と合わせて実施されているか。対象活動が適切に実施されているか。みどりチェックシートの全ての項目にチェックがされているか。
◼︎ 加点項目
以下のいずれかに該当する事業者は、審査において加点の対象となります。
- 炭素貯留効果の高い有機農業(加算措置):土壌診断を実施した上で、堆肥の施用、緑肥の施用又は炭の投入のいずれかの取組を行うこと(2,000円/10aを加算)
- 取組拡大加算(有機農業の新規取組に係る指導等の活動):本交付金を受給する農業者団体が新たに有機農業の取組を開始する同一団体内の農業者に対して、指導・助言・相談対応の活動を行っていただく場合(指導を受ける農業者につき1回、初年度のみ交付、4,000円/10aを支援)
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 本事業の申請受付事務や交付金の負担を行うことが難しい市町村もあることから、あらかじめ農地の所在する市町村に、本事業の申請が可能かどうかをお尋ねください
- 環境直払においては、対象活動に取り組むすべての農業者が共通の活動を選択する必要がある
- 支援対象となる作物は、次のいずれかに該当する必要がある:都道府県が慣行レベルを設定している作物、有機農業の取組の支援対象として都道府県が判定し、判定結果を公表した作物
- 主作物が水稲である場合は、次のいずれか1つ以上の取組を併せて実施すること:水稲を栽培する年度の長期中干し、水稲を栽培する前年度の湛水不実施、水稲を栽培する前年度の秋耕
掲載ページ:https://j-net21.smrj.go.jp/snavi2/articles/182561
補助金の申請・活用についてご相談はこちらから
「この補助金を自社で活用できるか知りたい」「申請書作成を任せたい」「他にどんな補助金が使えるか相談したい」など、お気軽にお問い合わせください。初回のご相談は無料です。
無料相談のお申し込み※本記事の内容についてのご質問もお受けしています