自動車における再生プラスチック市場構築を目的として、リサイクル事業者等に対する分析装置導入費と、使用済自動車からのプラスチック回収量拡大のための破砕設備導入費を支援する補助金。補助率は1/2で、補助事業期間は交付決定日から令和9年2月末まで。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 公益財団法人廃棄物・3R研究財団
- 対象地域
- 全国
- 受付期間
- 2026-04-20〜2026-05-29
- 事業実施期間
- 交付決定日以降から令和9年2月末(原則として)。試運転及び検収までを含む
- 補助上限額
- 1,500万円
- 補助率
- 2分の1
制度の目的と背景
欧州のELV規則案などの国際的な変化に対応しながら、質の高い再生材の供給を拡大していくことは、我が国における循環経済への移行において重要な取り組みです。本事業では、「再生材の品質保証のための物性・懸念化学物質等の分析装置導入事業」及び「プラスチック回収量拡大・輸送効率向上のための破砕設備導入事業」を支援することにより、再生プラスチックの質及び量の確保に貢献し、もって再生プラスチック市場の構築を図ることを目的としています。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 補助率
2分の1
◼︎ 補助上限額
1,500万円
◼︎ 内訳・支援枠
分析装置導入事業: 上限目安1,500万円(補助率1/2、事業費上限目安3,000万円)、破砕設備導入事業: 上限目安1,250万円(補助率1/2、事業費上限目安2,500万円)
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 民間企業、個人または個人事業主、公設試験研究機関、その他環境大臣の承認を得て財団が適当と認める者
- 自動車向けに再生プラスチック材の供給を行う事業者等で、すでに自動車メーカーへの供給実績のある事業者、または、新たに当該事業に参入しようとする事業者(廃プラスチックから異物を除去しペレット(またはフレーク)を製造するリサイクラー、ペレットに添加剤等を混合し、メーカー向けに原材料を製造するコンパウンダー等)
- 上記事業者等から依頼を受け、自動車向けの再生プラスチック材の品質検査を行っている又は行う予定がある公設試験研究機関等若しくは、試験機器等の利用(機器開放)に関する要領等を設け、自動車向けの再生プラスチック材の品質検査の場を提供している又は提供する予定がある公設試験研究機関
- 使用済自動車に係る資源回収インセンティブ制度に参加予定の事業者かつ資源回収のコンソーシアムに加盟している事業者、若しくは加盟する予定の事業者
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 分析装置等、対象機器の制御盤及び対象機器間の配管・配線等、設備の運搬、据付け、試運転調整等
- 破砕設備等、対象機器の制御盤及び対象機器間の配管・配線等、設備の運搬・据付け、試運転調整等
- 本補助事業において補助対象となる設備は新品であること。新古品、中古品(一度でも稼働した設備、整備済み中古を含む)は補助対象外となる
- リース会社の利用は認められるが、設置事業者とリース会社の共同申請とし、リースの場合の補助対象は、リース会社が購入した設備機械装置とし、リース料を構成する手数料、保険料等の経費は対象とはならない
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 既存施設の撤去・移設・廃棄費、予備品、本補助金への応募・申請等に係る経費
- 官公庁等への申請・届出に係る経費
- 新古品、中古品(一度でも稼働した設備、整備済み中古を含む)
- リース料を構成する手数料、保険料等の経費
申請スケジュール
受付期間は2026-04-20から2026-05-29までです。事業実施期間は交付決定日以降から令和9年2月末(原則として)。試運転及び検収までを含むとなっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 分析装置導入効果(リサイクラー・コンパウンダー等):分析装置の導入により、これまで外部の分析機関に依頼していた再生材の物性や懸念化学物質等の分析作業を内製化することで、分析頻度が向上し、再生材の品質の安定化や品質の向上が期待されることを評価する
- ◼︎ 分析装置導入効果(公設試験研究機関等):分析装置の導入により、事業者が自ら実施することが困難な検査を、公設試験研究機関等が広く受け付けることで、再生材の物性や懸念化学物質等の分析を実施する体制を構築し、再生材の品質の安定化や品質の向上への寄与が期待されることを評価する
- ◼︎ 破砕設備導入効果(回収量拡大):破砕設備の導入により、使用済自動車からの再生プラスチックの回収量拡大が見込めることを評価する
- ◼︎ 破砕設備導入効果(輸送効率向上):破砕設備の導入により、使用済自動車から回収された再生プラスチックの運搬効率が向上し、運搬コストの削減が見込めることを評価する
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 事業を行うための実績・能力・実施体制が構築されていることが必要
- 本事業の補助により導入する設備等について、国からの他の補助金(負担金、利子補給金並びに適正化法第2条第4項第1号に規定する給付金及び同項第2号に掲げる資金を含む)を受けていないこと
- 暴力団排除に関する誓約事項(様式4)に誓約できるものであること
- 同一事業者が複数の事業所について応募申請を行う場合には、事業所単位で応募申請を行う必要がある
- 応募時に、補助対象となる破砕設備若しくは分析装置の設置場所(事業所等所在地)が確定している必要がある
- 補助対象設備の導入に関する計画が具体的に作成されている必要がある
- 補助対象設備については、当該設備の製造者等において安全対策をとったものである必要がある
- 設備の設置にあたって、それぞれの自治体における廃棄物処理法上の設置許可や騒音条例上の問題がないことの確認がとれている必要がある
- 財団から補助金の交付決定を通知する前において発注等を行った経費については、補助金の交付対象とはならない。事業開始は、交付決定日以降(交付決定日を含む)となる
- 補助金で取得し、又は効用の増加した財産(取得財産等)を、当該財産の処分制限期間(法定耐用年数)内に処分しようとするときは、事前に処分内容等について財団の承認を受けなければならない
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