長野市では、長野市内の中小企業が専門人材から支援を受けて策定したDX推進計画に基づき、BI・AI・RPA・ERP・CRM・ローカル5G等のデジタル技術を用いたシステム導入費用の一部を補助する制度です。補助率は1/2以内、上限額は従業員数・売上に応じて300万円~500万円で、令和9年3月31日までに完了する必要があります。モデル事業として取組事例の展開に協力することが求められます。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 長野市商工労働課
- 対象地域
- 長野市
- 受付期間
- 2026-04-01〜2026-05-29
- 事業実施期間
- 令和9年3月31日までに完了する事業
- 補助上限額
- 500万円
- 補助率
- 補助対象経費(税抜)のうち2分の1以内
制度の目的と背景
デジタル技術による経営の変革(DX:デジタル・トランスフォーメーション)の推進に資するシステムの導入費用の一部を補助し、モデル事業として取組事例を展開することにより、市内の中小企業のDXの取組を推進することを目的とします。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 補助率
補助対象経費(税抜)のうち2分の1以内
◼︎ 補助上限額
500万円
◼︎ 内訳・支援枠
事業規模により3区分:従業員20人以上または売上3億円以上は上限500万円、従業員11-19人または売上1.5-3億円未満は上限400万円、従業員10人未満または売上1.5億円未満は上限300万円(2つの区分のうちより上位の区分を適用)
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 市内に本社及び本店を有すること(個人事業主の場合は住所及び事業所を市内に有すること)
- 令和8年4月1日時点において、法人設立または創業後の日から継続して5年以上事業を営んでいること
- DX推進計画を策定していること
- 補助金を充てる経費について、国・県・市または他の公的機関等による補助金等の交付を受けていないこと
- 市税に未納がないこと
- みなし大企業でないこと(発行済株式の総数又は出資価額の総額の2分の1以上を同一の大企業が所有等)
- 役員が暴力団員又は暴力団関係者ではないこと
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化に関する法律第2条第5項に規定する性風俗関連特殊営業等を行う者でないこと
- 補助事業の完了後、5年間は要件を維持し、広報・調査に協力すること
- 過去にこの補助金の交付を受けていないこと
- 中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- システム導入費:DXの推進に資するシステム(ハードウェア・ソフトウェア含む)の購入及び導入に要する経費。DX推進計画に記載されているシステムの導入に係る費用のみ対象。機器の設置や据付け、配送に係る費用は対象だが、建物や構築物に係る部分は対象外。契約期間が補助事業期間を越える場合は事業完了日時点で支払済の金額のうち最大で2年分に相当する額を対象
- 謝金:DXの推進に資する専門人材の謝金に要する経費。補助事業期間中にITコーディネータ等専門人材から助言や技術指導を受けた際の謝金。支援を受けた公的機関等が認定をした人材への支払に限る。補助対象経費全体の1割に当たる金額を上限とし、1日当たり税込4万円を限度とする
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 補助事業の目的に合致しないもの
- 必要な経理書類を用意できないもの
- 申請者の名義と一致しない取引によるもの
- 交付決定前に発注、購入、契約、助言等を実施したもの
- 自社内部(グループ企業間を含む)の取引によるもの
- 販売や有償レンタルを目的とした製品等の生産・調達・制作に直接係る経費
- システム導入費のうち、税抜き単価3万円未満のもの
- 既に使用している機器の買換え、取替を行うことのみを目的とするもの
- 私物を事業用にすることのみを目的とするもの
- オークション品の購入
- 中古品(3者以上の中古品流通事業者から型式や年式が記載された見積が取得できる場合を除く)
- 電話代、インターネット利用料金等の通信費
- 振込手数料、代引手数料等
- 公租公課
- 各種保障・保険料(配送に係る保険料等は除く)
- 駐車場代や事務所等に係る家賃、保証金、敷金、仲介手数料、光熱水費
- 借入金などの支払利息及び遅延損害金
- 各種ポイント、金券、商品券での支払い
- 役員報酬、直接人件費
申請スケジュール
受付期間は2026-04-01から2026-05-29までです。事業実施期間は令和9年3月31日までに完了する事業となっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 現状の課題からの変革及び解決手段:手法及び導入物が費用対効果含め効果的な解決手段であるか、経費の算定が適切なものであるか、システムの導入だけでなくそれから得られるデータなどの二次的資源を活用した取組となっているか、システムの導入だけでなく「経営の変革」となっているか、既存ビジネスモデルからの脱却を目指した「新たな価値の創造」につながっているかを評価する。
- ◼︎ 取組の範囲及びマネジメント体制:事業の一部のみだけではない全社的な取組となっているか、経営層(代表者や役員)が関与した取組となっているか、社内に取組を遂行するための組織・人員を有しているか、実施スケジュールやロードマップが現実的で適切であるかを評価する。
- ◼︎ 取組がもたらす効果:目標に対して、適切な効果・計画であるかを評価する。具体的で測定可能な効果が設定されており、その達成方法が明確であることが求められる。
- ◼︎ モデル事業としての適切性:業界やサプライチェーンにおける共通課題の解決につながるなど、課題について市内の同種企業に展開可能な取組であるか、具体的な課題の解決方法が市内の同種企業に展開可能な取組であるか、取組について広報や周知を主体的に行うことができるかを評価する。
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 補助事業に係る取組には申請事業者の代表者または役員が必ず参画する必要がある
- 補助事業の事前着手(交付決定前の機器の発注など)はできない
- 外部有識者による検討委員会での説明が必要(代表者または担当役員と取組担当者の出席必須、担当者のみの出席は不可)
- 税抜単価30万円以上の支払は報告書提出時に契約書等が必要
- 単価50万円未満の経費支出以外は原則として2者以上の見積が必須
- 申請多数の場合、予算の範囲内で補助金の額またはその限度額について調整する場合がある
- 取得財産の処分制限期間内(完了後5年間)に処分する場合は市の承認が必要で、補助金返還を求められることがある
- 完了後5年間は取組継続・広報調査協力が義務
- 完了後6か月をめどに取組による効果をモデル事業として発表する必要がある(代表者または担当役員が発表)
補助金の申請・活用についてご相談はこちらから
「この補助金を自社で活用できるか知りたい」「申請書作成を任せたい」「他にどんな補助金が使えるか相談したい」など、お気軽にお問い合わせください。初回のご相談は無料です。
無料相談のお申し込み※本記事の内容についてのご質問もお受けしています