関東経済産業局管内では、産業支援機関が地域ステークホルダーと連携して中小企業等への知的財産支援を行う事業を補助。地域中小企業支援拡充型事業(申請区分A)は補助率1/2・上限1千万円、地域中小企業支援構築型事業(申請区分B)は定額・上限5百万円。対象は都道府県の中小企業支援センター等の産業支援機関。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 関東経済産業局
- 対象地域
- 関東経済産業局管内
- 受付期間
- 2026-04-14〜2026-05-08
- 事業実施期間
- 交付決定日~令和9年3月31日まで
- 補助上限額
- 1,000万円
- 補助率
- 申請区分A(地域中小企業支援拡充型事業): 補助対象経費の1/2以内、申請区分B(地域中小企業支援構築型事業): 定額
制度の目的と背景
本事業は、産業支援機関が地域ステークホルダーと連携した中小企業等への知的財産支援施策を拡充させる事業及び地域ステークホルダーと連携した中小企業等に対する知的財産支援の先導的な施策を構築させる取組を定着させる事業の実施に要する経費を補助することにより、中小企業等による知的財産の保護・活用を促進することを目的としています。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。
◼︎ 補助率
申請区分A(地域中小企業支援拡充型事業): 補助対象経費の1/2以内、申請区分B(地域中小企業支援構築型事業): 定額
◼︎ 補助上限額
1,000万円
◼︎ 内訳・支援枠
申請区分A(地域中小企業支援拡充型事業): 上限1千万円・補助率1/2以内、申請区分B(地域中小企業支援構築型事業): 上限5百万円・定額
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 日本に拠点を有し、法人格(内国法人格)を有していること
- 事業の管理運営について責任をもって実施する事業者であること
- 本事業を的確に遂行する組織、人員、能力等を有していること
- 本事業を円滑に遂行するために必要な経営基盤を有し、かつ、資金等について十分な管理能力を有していること
- 経済産業省からの補助金交付等停止措置又は指名停止措置が講じられている者ではないこと
- 経済産業省におけるEBPMに関する取組に協力すること
- 産業支援機関(都道府県の中小企業支援センター、金融機関、商工会・商工会議所、公益財団法人・公益社団法人、一般財団法人・一般社団法人、地方独立行政法人、中小機構、JETRO、産総研、大学・TLO・高等専門学校)であること
- 地域ステークホルダーとの連携による取組であること(コンソーシアム形式である必要はない)
- 申請者の主たる事務所の所在地が、当局の所轄地域にあること
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 人件費: 事業に直接従事する職員の直接作業時間に対する人件費
- 謝金: 事業を行うために必要な謝金(会議・講演会・シンポジウム等に出席した外部専門家等に対する謝金、講演・原稿の執筆・研究協力等に対する謝金等)
- 旅費: 事業を行うために必要な事業に直接従事する者・専門家等の国内出張及び海外出張に係る経費
- 消耗品費: 事業を行うために必要な物品であって、1件あたりの購入金額が20万円未満かつ使用可能期間が1年未満のものの購入に要する経費
- 文献購入費: 事業を行うために必要な知識、情報等を得るために購入した文献、書籍等の購入、情報検索費、コピー等に要する経費
- 印刷製本費: 事業を行うために必要なパンフレット・リーフレット、事業成果報告書等の印刷製本に関する経費
- 通信運搬費: 事業を行うために必要な郵便、運送、通信等に要する経費。ただし、電話代・インターネット利用料金は補助対象外
- 借料・損料: 事業を行うために必要な機械器具等のリース・レンタルに要する経費
- 会議費: 事業を行うために必要な会議、講演会、シンポジウム、展示会等に要する経費(会場借料、機材借料及び茶菓料(お茶代)等)
- 補助員人件費: 事業を実施するために必要な補助員(アルバイト等)に係る経費
- 広報費: 事業を行うために必要な広報媒体等を活用するために必要な経費
- 外注費: 補助事業者が直接実施することができないもの又は適当でないものについて、他の事業者に外注するために必要な経費(請負契約)
- 委託費: 補助事業者が直接実施することができないもの又は適当でないものについて、他の事業者に行わせるために必要な経費(委託契約)。ただし、事業の全部を委託することはできません
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 建物等施設に関する経費
- 事業内容に照らして当然備えているべき機器・備品等(机、椅子、書棚等の什器類、事務機器等)
- 事業実施中に発生した事故・災害の処理のための経費(ただし、補助事業者に帰責性のない事由に基づき生じたキャンセル料等は直接経費として計上できる場合がある)
- その他事業に関係ない経費
- 電話代・インターネット利用料金(通信運搬費から除外)
申請スケジュール
受付期間は2026-04-14から2026-05-08までです。事業実施期間は交付決定日~令和9年3月31日までとなっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 要件審査:申請者が応募資格を満たしているか、提案内容の目的が補助事業の目的に合致しているか、地域ステークホルダーと連携した取組であるか、産業支援機関が既に実施している支援施策であるか(申請区分がAの場合)を審査する。いずれかが不適の場合は不採択となる。
- ◼︎ 地域の強みや産業特性等を踏まえた取組であるか:地域の産業特性や強みを活かし、その地域特有の課題解決につながる取組であることが重要。単に一般的な支援ではなく、地域の実情に合わせた具体的な取組提案が求められる。
- ◼︎ 地域の自立的な知的財産支援の強化:補助金終了後も継続的に地域で知的財産支援が行える体制構築につながることが見込まれる取組であることが重要。一時的な支援ではなく、持続可能な支援体制の構築が評価される。
- ◼︎ 先導的または先進的な取組:同様の条件や課題を抱えた他の地域の取組の模範・参考となり得る先進性があることが重要。革新的な手法や新しいアプローチを含む取組が高く評価される。
- ◼︎ 地域経済の活性化向上:知的財産支援を通じて地域の中小企業等の競争力向上や新事業創出につながり、最終的に地域経済全体の活性化に寄与することが見込まれる取組であることが重要。
- ◼︎ 事業内容の具体性と実現可能性:取組を当該地域に拡充・構築させる方法、スケジュール、実現可能性が具体的に示され、事業の目標や目指す方向性を踏まえた効果的かつ現実的な事業計画となっていることが重要。
- ◼︎ 補助金申請額の妥当性:補助事業の目標や内容と照らして、申請額が妥当かつ効率的なものとなっていることが重要。過大な申請額や費用対効果が低い計画は評価が下がる。
◼︎ 加点項目
以下のいずれかに該当する事業者は、審査において加点の対象となります。
- 賃上げ実施企業に対する補助金上の優遇: 中小企業等において、「給与総額」を対前年度(又は対前年)に比べ2.5%以上とする旨を様式3誓約書・表明書により表明した場合、加点される。事業年度等終了後、「法人事業概況説明書」等により確認が必要。
- 女性活躍推進法に基づく認定(えるぼし認定企業・プラチナえるぼし認定企業)の認定証等の写しを提出した場合
- 女性活躍推進法に基づく行動計画を策定し、専用サイト(女性の活躍推進企業データベース)で公表している企業(計画期間が満了していない行動計画を策定している場合のみ)※常用雇用する労働者の数が100人以下の事業主に限る
- 次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づく認定(くるみん認定企業・トライくるみん認定企業・プラチナくるみん認定企業)
- 次世代育成支援対策推進法第12条に基づく行動計画を策定し、専用サイト(両立支援のひろば)で公表している企業(計画期間が満了していない行動計画を策定している場合のみ)※常用雇用する労働者の数が100人以下の事業主に限る
- 青少年の雇用の促進に関する法律(若者雇用促進法)に基づく認定(ユースエール認定)
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 補助金に関係する全ての提出書類において、いかなる理由があってもその内容に虚偽の記述を行わないこと
- 関東経済産業局から補助金の交付決定を通知する前において、発注等を完成させた経費については、補助金の交付対象とならない
- 本公募や本事業における各種申請等の作成等を行政書士又は行政書士法人以外の者が、他人の依頼を受け報酬を得て代理することは行政書士法第19条のとおり行うことはできない
- 契約金額100万円未満のものを除く契約において、経済産業省から補助金交付等停止措置又は指名停止措置が講じられている事業者を契約の相手方とすることは原則できない
- 幹事法人が業務の全てを他の法人に委託することはできない
- 消費税等は補助対象経費から除外して補助金額を算定し、交付申請書を提出する(ただし、一定の条件に該当する事業者は除く)
- 補助事業終了後に会計検査院が実地検査に入ることがある
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