北九州市では、北九州市内事業者がGX(グリーン・トランスフォーメーション)に取り組む際の経費を支援する補助金。自社製品のカーボンニュートラル化、GX関連新商品・サービス開発、GX重点分野への進出等の取組が対象。補助率1/2、上限500万円。北九州GX推進コンソーシアムへの入会と温室効果ガス排出量算定への着手が必要。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 公益財団法人北九州産業学術推進機構
- 対象地域
- 北九州市
- 受付期間
- 2026-04-20〜2026-06-19
- 事業実施期間
- 本補助金公募開始日から令和9年1月29日まで
- 補助上限額
- 500万円
- 補助率
- 1/2
制度の目的と背景
近年の国内外のグリーン・トランスフォーメーション(GX)の取組を成長の機会と捉え、官民GX投資をこの街に呼び込み、北九州の産学官金でGXをより一層推進していくため、弊財団は北九州市と共同で、令和5年12月に「北九州GX推進コンソーシアム」を立ち上げ、北九州学術研究都市等での研究開発など北九州のポテンシャルを活かした産業集積や、地域企業の成長、新産業を創出することで、「稼げるまち」北九州市の実現を目指しています。当補助金は、自社又は自社製品のカーボンニュートラル化、GX関連の新商品・サービスの開発、GX重点分野への進出等、積極的にGXに取り組み、企業価値を高めようとする地域企業の取組に係る各経費の一部を補助するものであり、北九州GX推進コンソーシアムの取組の一環です。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。
◼︎ 補助率
1/2
◼︎ 補助上限額
500万円
◼︎ 内訳・支援枠
単一枠: 補助率1/2、上限500万円(補助対象経費合計に1/2を乗じて得た額、かつ交付上限の500万円を超えない額)
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 北九州市内に事業所(本社、支店、営業所、工場等)を有する者であること
- 北九州GX推進コンソーシアムに入会していること
- 自社の温室効果ガスの排出量算定に着手していること
- 市税を滞納していないこと
- 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第2号に規定する暴力団又は同条第6号に規定する暴力団員でないこと
- 法人の場合にあっては、その役員のうちに暴力団員がいないこと
- 暴力団員を自らの業務に従事させ、又は自らの業務の補助者として使用していないこと
- 自らの事業活動について暴力団又は暴力団員により支配を受けているものと認められないこと
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 土木・建築工事費: 機械装置等の製作・設置に必要な土木・建築工事、ならびにこれらに付帯する電気工事等に要する経費
- 機械装置等製作・購入費: 補助事業の実施に必要な機械装置、その他備品の製作、購入・設置に要する経費(取得価格が20万円以上、かつ耐用年数が1年以上のもの)
- 消耗品費: 補助事業の実施に直接要した資材、部品、消耗品等の製作又は購入に要する経費
- 保守・改造修理費: プラント及び機械装置等の保守(機能の維持管理等)、改造(主として価値を高め、又は耐久性を増す場合)、修理(主として原状に回復する場合)に必要な経費
- 従業員費: 補助事業に直接従事した人員の人件費(社会保険料等事業主負担分含む)
- 補助員費: 補助事業に直接従事したアルバイト、パート等の経費(社会保険料等事業主負担分含む)
- 旅費: 補助事業を実施するため特に必要とする人員の旅費、滞在費(国外出張は、申請者である企業等の1名かつ1回分のみ。旅費の合計は、Ⅰ~Ⅲの合計額の20%以内)
- 外注費: 補助事業実施に直接必要なデータの分析及びソフトウェア、設計等の請負外注に係る経費(研究開発要素を含まないものに限る)
- 知的財産権関連経費: 補助事業に係る研究開発と密接に関連し、当該研究開発の事業化にあたり必要となる特許権等の知的財産権の取得に要する弁理士の手続き代行費用や翻訳料等(出願料、審査請求料、特許料等の出願手数料を除く)
- 会議費: 補助事業実施に直接必要な会議の開催に要する経費(外部の有識者を招いて知見を得るような会議における有識者への旅費・謝金等)
- 借用費: 補助事業の実施に直接必要な実験装置、測定機器その他の設備、備品及び電子計算機、ソフトウェアの使用等に要する経費
- 図書資料費: 補助事業の実施に直接必要な図書資料購入費
- 運送費: 補助事業の実施に直接必要な送付(運搬)に要する経費(運搬に伴う機器等の設置に要する経費を含む)
- 技術指導費: 補助事業の実施にあたり外部からの技術指導を必要とする場合、技術者、専門家等に支払う謝金、旅費等
- 学会・セミナー等参加費: 補助事業と密接に関連する学会やセミナーであって、当該事業の成果発表や当該事業に係る情報収集を行う目的で参加するための費用
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 消費税相当分
- 振込手数料
- 個人使用部分(事業用と私的利用を完全に区分できない場合は事業用部分のみ対象)
- 補助対象期間前に発生した経費
- 手形・小切手による支払い
- 超過勤務手当、賞与及び臨時に支給する手当
- 役員報酬(ただし、補助交付事業に直接従事がある場合はこの限りではない)
- タクシー料金、グリーン車料金及びビジネスクラス・ファーストクラス料金等(特別な理由がない限り)
- 行政庁に納付する出願料、審査請求料、特許料等の出願手数料
申請スケジュール
受付期間は2026-04-20から2026-06-19までです。事業実施期間は本補助金公募開始日から令和9年1月29日までとなっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 波及効果・インパクト:申請の取組みが実施された場合に、GX推進に関する社会的波及効果・インパクトが大きいかを評価。単に企業内部の改善に留まらず、業界全体や地域社会に対して広範囲にわたる影響を与える取組みが高く評価される。例えば、他企業への技術普及、新しいビジネスモデルの創出、サプライチェーン全体の脱炭素化への貢献などが期待される取組みが高得点となる。
- ◼︎ 実施内容の妥当性:目標が明確であり、事業計画の内容は現実的かつ具体的かを総合的に評価。実施体制・能力の妥当性(5点)では、プロジェクトを完遂できる技術力・人材・設備が揃っているかを判断。産学連携の有無(2点)では、大学等との連携による技術的優位性を評価。実施計画の妥当性(7点)では、スケジュール・手法の実現可能性を詳細に審査。予算項目の妥当性(3点)では、各経費の積算根拠の合理性を確認。財政健全性(3点)では、事業継続能力と資金調達能力を評価する。
- ◼︎ 脱炭素への貢献:申請の取組みがなされることで、最終的に温室効果ガスの削減につながる可能性が高いか、またその削減の意義は大きいかを評価。補助事業完了直後に実際に削減が見込めなくても、その後の関連の取組みの継続で削減が見込める場合は評価される。具体的な削減量の試算、削減手法の科学的根拠、削減効果の継続性・拡張性が審査される。業界標準を上回る削減効果や、革新的な削減手法の導入が高く評価される。
- ◼︎ 補助金交付後の事業の持続可能性:本補助金の交付後も、金融機関・投資機関等からの資金を得て、関連の取組みを継続できる見込みがあるかを評価。具体的な資金調達計画、金融機関との事前相談状況、収益モデルの確立見込み、市場での競争優位性の確保などが審査される。単発の事業で終わらず、中長期的に事業を発展・継続させるための戦略と実現可能性が重要視される。投資回収期間の妥当性や事業拡大計画の具体性も評価対象となる。
- ◼︎ 地域社会への還元:将来的に市内経済への還元や地域の活性化に結び付くことが見込まれるかを評価。地元企業との連携、地域雇用の創出、地域技術の向上、地域ブランドの確立などが期待される。北九州市の産業政策との整合性、地域資源の活用度、地域サプライチェーンへの貢献なども考慮される。単に本社が市内にあるだけでなく、実質的に地域経済の発展に寄与する取組みが高く評価される。
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 補助金申請前に北九州GX推進コンソーシアムへの入会が必須(登録無料)
- 審査前から事業着手を行ったとしても、不採択となった場合は全額補助対象外となる
- 補助対象期間中に発生(発注)し、納品支払いが完了した経費のみが対象経費となる
- 消費税等は補助対象経費から除外して算定する(ただし、納税義務者とならない申請者等は消費税等を含めて補助額を算定可能)
- パソコン、スマートフォン、カメラ等の汎用品は、補助交付事業に必要不可欠なもののみを対象とする
- 子会社及び孫会社と取引する場合は、原則として利益相当分を排除した価格(製造原価等)を計上する
- 労務費は時給単価にて計算し、令和8年4月の給与を基に時給単価を算出する
- 旅費は補助対象経費Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの合計額の20%以内とする
- 補助対象経費に20%を超える増減がある場合等は事前に事業変更承認申請が必要
- 同一の補助交付事業について、同一年度中に、北九州市及び市の関係団体が実施する事業の補助金等の交付を受ける事はできない
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