非正規雇用労働者の正社員化や処遇改善を実施した事業主に助成金を支給。正社員化コースでは有期雇用から正規雇用への転換で中小企業57万円、大企業42万7500円。賃金規定改定コースでは基本給2%以上増額で1人当たり3万2000円から。その他、賞与・退職金制度導入、労働時間延長等のコースも用意。各コースの実施前にキャリアアップ計画の提出が必要。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク
- 対象地域
- 全国
- 事業実施期間
- 転換後または取組後6か月間の賃金支払いが必要。転換前6か月と比較して3%以上の賃金増額が必要(正社員化コースの場合)
- 補助上限額
- (公募要領参照)
制度の目的と背景
有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった、非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成する制度です。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 内訳・支援枠
正社員化コース: 有期→正規57万円(中小企業)・42万7500円(大企業)、無期→正規28万5000円(中小企業)・21万3750円(大企業)、障害者正社員化コース: 重度障害者等の有期→正規120万円(中小企業)・90万円(大企業)、賃金規定等改定コース: 1-5人3万2000円・6人以上2万8500円(中小企業)、賃金規定等共通化コース: 57万円(中小企業)・42万7500円(大企業)、賞与・退職金制度導入コース: 38万円(中小企業)・28万5000円(大企業)、選択的適用拡大導入時処遇改善コース: 19万円(中小企業)・14万2500円(大企業)、短時間労働者労働時間延長コース: 3時間以上延長22万5000円(中小企業)・16万9000円(大企業)
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 中小企業または大企業(企業規模により助成額が異なる)
- 有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者を雇用している事業主
- キャリアアップ計画を各コース実施日の前日までに労働局・ハローワークに提出済みの事業主
申請スケジュール
事業実施期間は転換後または取組後6か月間の賃金支払いが必要。転換前6か月と比較して3%以上の賃金増額が必要(正社員化コースの場合)となっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
◼︎ 加点項目
以下のいずれかに該当する事業者は、審査において加点の対象となります。
- 派遣労働者を派遣先で正規雇用労働者で直接雇用する場合: 1人当たり28万5000円加算
- 対象者が母子家庭の母等又は父子家庭の父の場合: 有期→正規9万5000円、無期→正規4万7500円加算
- 人材開発支援助成金の特定の訓練修了後に正規雇用労働者へ転換した場合: 有期→正規9万5000円、無期→正規4万7500円加算
- 勤務地限定・職務限定・短時間正社員制度を新たに規定した場合: 1事業所当たり9万5000円加算(中小企業)
- 中小企業において3%以上5%未満増額改定を行った場合: 1人当たり1万4250円加算
- 中小企業において5%以上増額改定を行った場合: 1人当たり2万3750円加算
- 職務評価の手法の活用により実施した場合: 1事業所当たり19万円加算(中小企業)
- 賞与・退職金制度を同時に導入した場合: 16万円加算(中小企業)
- 生産性の向上が認められる場合: 各助成額が増額
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 各コースの実施日の前日までにキャリアアップ計画の提出が必要
- 支給申請は取組後6か月の賃金を支払った日の翌日から起算して2か月以内
- 転換前6か月と比較して3%以上賃金の増額が必要(正社員化コースの場合)
- 助成額が支給対象期間における対象労働者に対する賃金の額を超える場合は当該賃金の総額を上限として支給
- 選択的適用拡大導入時処遇改善コースは令和4年9月30日までの取組に限り助成
- 労働者の手取り収入が減少しないように基本給を一定額以上昇給している必要がある(短時間労働者労働時間延長コースの1-3時間未満延長の場合)
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