中小企業の働き方改革を支援するため、労働時間の短縮や勤務間インターバル導入、事業場内最低賃金の引上げに取り組む事業者に対し、設備投資や労務管理改善、コンサルティング等にかかる費用の一部を助成。補助率は3/4~9/10、上限額は30万円~600万円。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 厚生労働省
- 対象地域
- 全国
- 事業実施期間
- 各コースにより異なる
- 補助上限額
- 6,000万円
- 補助率
- 3/4(事業規模30人以下かつ労働能率の増進に資する設備・機器等の経費が30万円を超える場合は4/5)、生産性要件満たす場合は4/5~9/10
制度の目的と背景
生産性を高めながら労働時間の削減や事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)の引上げ等に取り組む中小企業事業者等を対象に助成を行う。本助成金の活用により、業務の効率化や働き方の見直しなどを実施して生産性向上を実現し、労働時間の削減や、賃金の引上げなどを行った事例を掲載している。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 補助率
3/4(事業規模30人以下かつ労働能率の増進に資する設備・機器等の経費が30万円を超える場合は4/5)、生産性要件満たす場合は4/5~9/10
◼︎ 補助上限額
6,000万円
◼︎ 内訳・支援枠
労働時間短縮・年休促進支援コース: 上限250万円・補助率3/4、勤務間インターバル導入コース: 上限340万円・補助率3/4、労働時間適正管理推進コース: 上限340万円・補助率3/4、団体推進コース: 上限1000万円(都道府県又はブロック単位で構成する場合)、業務改善助成金30円コース: 上限120万円・補助率4/5、45円コース: 上限180万円・補助率4/5、60円コース: 上限300万円・補助率3/4、90円コース: 上限600万円・補助率3/4
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 中小企業事業主(小売業:資本金5000万円以下または従業員50人以下、サービス業:資本金5000万円以下または従業員100人以下、卸売業:資本金1億円以下または従業員100人以下、その他業種:資本金3億円以下または従業員300人以下)
- 業務改善助成金は事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が30円以内かつ事業場規模100人以下の事業場
- 団体推進コースは3事業主以上で構成する中小企業の事業主団体又はその連合団体で1年以上の活動実績があること
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 就業規則等の作成・変更費用
- 労務管理担当者・労働者への研修費用(業務研修を含む)
- 外部専門家によるコンサルティング費用
- 労務管理用機器等の導入・更新費用
- 労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新費用
- 人材確保等のための費用
- 勤務間インターバル制度導入に必要な機器・設備費用
- 統合管理ITシステム導入費用
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 単なる経費削減のための経費
- 職場環境を改善するための経費
- 通常の事業活動に伴う経費(事務所借料等)
申請スケジュール
事業実施期間は各コースにより異なるとなっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 成果目標の達成:各コースで定められた成果目標を確実に達成できるかを審査。労働時間短縮・年休促進支援コースでは月60時間を超える特別条項付き36協定の締結事業場が月60時間以下の上限設定、年次有給休暇の計画的付与・時間単位年休の規定整備、特別休暇の規定整備等が求められる。
◼︎ 加点項目
以下のいずれかに該当する事業者は、審査において加点の対象となります。
- 賃金を3%以上引き上げる労働者を就業規則で規定すること(各コース追加目標として15万円~最大150万円加算、5%以上の場合は24万円~最大240万円加算)
- 生産性要件を満たした場合の助成率割増
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 支給決定時点で労働基準法第36条、第39条を遵守していない場合は不支給
- 解雇、賃金引下げ等の不交付事由がないこと
- 業務改善助成金は事業場内最低賃金を一定額以上引き上げることが必須
- 団体推進コースは構成事業主の1/2以上に対して取組結果を活用する必要がある
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