将来の売上高100億円を目指す中小企業に対して、1億円以上の投資を伴う事業拡大のための設備投資、建物費、ソフトウェア費等を補助率1/2、上限5億円で支援する。100億宣言の実施と一定の賃上げ要件が必要。補助事業期間は交付決定日から24ヶ月以内。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 中小企業成長加速化補助金事務局
- 対象地域
- 全国
- 受付期間
- 2026-02-24〜2026-03-26
- 事業実施期間
- 交付決定日から24か月以内(採択決定日から2か月以内に交付申請が必要)
- 補助上限額
- 5億円
- 補助率
- 1/2
制度の目的と背景
日本経済は、賃上げ率・国内投資ともに30年ぶりの高水準にあり、変化の兆しが現れる中、多くの中小企業は、物価高や人手不足などの経営課題に直面しています。経済の好循環を全国に行き渡らせるためには、中小企業全体の「稼ぐ力」を底上げするとともに、地域にインパクトのある成長企業を創出していくことが重要です。特に売上高が100億円に及ぶ企業は、一般的に賃金水準が高く、輸出による外需獲得やサプライチェーンへの波及効果も大きいなど、地域経済に与えるインパクトも大きいものとなります。中小企業成長加速化補助金は、こうした観点から将来の売上高100億円を目指して、大胆な投資を進めようとする中小企業の取組を支援することを目的とします。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。
◼︎ 補助率
1/2
◼︎ 補助上限額
5億円
◼︎ 内訳・支援枠
単一枠のみ: 補助率1/2、上限5億円(補助対象経費のうち投資額が1億円以上(税抜き)必須)
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 中小企業等経営強化法第2条第1項各号に規定する中小企業者であること
- 製造業・建設業・運輸業・旅行業等:資本金3億円以下かつ常時使用従業員300人以下
- ゴム製品製造業(特定業種除く):資本金3億円以下かつ常時使用従業員900人以下
- 卸売業:資本金1億円以下かつ常時使用従業員100人以下
- サービス業:資本金5000万円以下かつ常時使用従業員100人以下
- ソフトウェア業・情報処理サービス業:資本金3億円以下かつ常時使用従業員300人以下
- 旅館業:資本金5000万円以下かつ常時使用従業員200人以下
- 小売業:資本金5000万円以下かつ常時使用従業員50人以下
- 売上高が10億円以上100億円未満であること
- 日本国内に本社及び補助事業の実施場所を有していること
- 収益事業を行っていること
- 国内金融機関に口座を有し、日本円で精算を行うことができること
- 本事業を的確に遂行する組織、人員等を有していること
- 公募開始日時点において、確定している直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超えていないこと
- みなし大企業(大企業の子会社等)でないこと
- みなし同一法人(親会社が議決権の50%超を有する関係等)でないこと
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 建物費:専ら補助事業のために使用される事務所、生産施設、加工施設等の建設、増築、改修、中古建物の取得に要する経費(単価100万円(税抜き)以上)
- 機械装置費:専ら補助事業のために使用される機械装置、工具・器具の購入、製作、借用に要する経費及び改良・修繕、据付け又は運搬に要する経費(単価100万円(税抜き)以上)
- ソフトウェア費:専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア・情報システム等の購入・構築、借用、クラウドサービス利用に要する経費及び改良・修繕に要する経費(単価100万円(税抜き)以上)
- 外注費:補助事業遂行のために必要な加工や設計、検査等の一部を外注(請負・委託)する場合の経費
- 専門家経費:本事業遂行のために依頼した専門家に支払われる経費(謝金単価:大学教授・弁護士等1日5万円以下、准教授・技術士等1日4万円以下、その他1日2万円以下)
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 補助事業期間中の販売を目的とした製品、商品等の生産に係る機械装置費・ソフトウェア費以外の諸経費
- 再生エネルギーの売電を行うための発電設備及び当該設備と一体不可分の附属設備
- 事務所等にかかる家賃、保証金、敷金、仲介手数料、光熱水費
- 電話代、インターネット利用料金等の通信費(クラウドサービス利用費に含まれる付帯経費は除く)
- 商品券等の金券
- 文房具などの事務用品等の消耗品代、雑誌購読料、新聞代、団体等の会費
- 飲食、奢侈、娯楽、接待等の費用
- 自動車等車両の購入費・修理費・車検費用
- 税務申告、決算書作成等のための費用及び訴訟等のための弁護士費用
- 収入印紙、振込等手数料、公租公課、各種保険料
- 借入金などの支払利息及び遅延損害金
- 汎用性があり、目的外使用になり得るものの購入費
- 事業にかかる自社の人件費
- 同一代表者・役員が含まれている事業者間、みなし同一法人内の事業者への支払
申請スケジュール
受付期間は2026-02-24から2026-03-26までです。事業実施期間は交付決定日から24か月以内(採択決定日から2か月以内に交付申請が必要)となっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 経営力:将来の売上高100億円に向けた中長期的なビジョンや計画を有し、補助事業期間を含む今後5年程度について経営者の明確なシナリオとともに事業戦略が論理的に構築されているか。高い売上高成長率と付加価値増加率が示され、企業の収益規模に応じたリスクをとった投資となっているか。投資により創出された利益を賃金として従業員へ還元する賃上げの計画が具体的かつ妥当で持続的なものとなっているか。市場や顧客動向等の外部環境、経営資源等の内部環境を分析した上で事業戦略が構築され、本補助事業が効果的に組み込まれているか。
- ◼︎ 波及効果:域内仕入の拡大や地域における価値創造などに資する事業であるか。川上の調達先・川下の販売先などサプライチェーンを通じた波及効果がある事業か、ものづくりの高度化やイノベーションの創出など産業競争力を強化し新たな価値創造に資する事業であるか。下請取引先等に対する適切な取引姿勢、レジリエンス、知的財産の保護、女性活躍や仕事と子育ての両立などに配慮した職場環境整備など、地域のモデル企業としての取組を進めているか。
- ◼︎ 実現可能性:計画を実施可能な経営体制が構築されており、早期に投資が実行され、確実に効果が得られると見込まれるか。補助事業を適切に遂行できる財務状況が十分に確保されているか(ローカルベンチマークによるスコアリング)。金融機関のコミットメントが得られており、確認書を発行した金融機関が適切に与信管理を行い財務基盤の改善・強化を進めるとともに、将来性・事業性を適切に評価し、成長資金の供給や増加運転資金に対応していく姿勢があるか。
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 補助対象経費のうち投資額(建物費、機械装置費、ソフトウェア費の合算)が1億円以上(税抜き)であることが必須
- 補助金の公募の申請時までに100億宣言がポータルサイトに公表されていることが必須
- 基準年度の3事業年度後の賃上げ要件(年平均上昇率4.5%以上)を満たさなかった場合は補助金の返還が必要
- 交付決定日以降に発注・契約等を行った経費のみが対象(交付決定日以前の発注・契約は対象外)
- 原則として2者以上の同一条件による相見積を取得することが必要(建物・機械・ソフトウェアは100万円以上、外注費・専門家経費は50万円以上の場合)
- 消費税等は補助対象経費から除外して算定(免税事業者・簡易課税事業者等は除く)
- 補助事業により取得する資産については財産処分制限が課される
- Gビズプライムアカウントの取得が必要(取得には2週間程度要する)
- 申請は1事業者につき1案件のみ
- jGrantsでの電子申請のみ受付(郵送・持参等は不可)
掲載ページ:https://mirasapo-plus.go.jp/subsidy/seityo/
補助金の申請・活用についてご相談はこちらから
「この補助金を自社で活用できるか知りたい」「申請書作成を任せたい」「他にどんな補助金が使えるか相談したい」など、お気軽にお問い合わせください。初回のご相談は無料です。
無料相談のお申し込み※本記事の内容についてのご質問もお受けしています