岩手県では、岩手県内の中小企業者等が外国特許庁へ特許・意匠・商標等を出願する際の経費を補助。日本国特許庁への出願済みで年度内に外国出願予定の案件が対象。補助率1/2以内、特許は上限150万円、意匠・商標は上限60万円。審査請求や中間応答への対応が必要。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 公益財団法人いわて産業振興センター
- 対象地域
- 岩手県
- 受付期間
- 2026-05-11〜2026-06-19
- 事業実施期間
- 令和8年5月11日から令和9年2月28日まで
- 補助上限額
- 150万円
- 補助率
- 1/2以内(共同出願の場合は「出願費用の分担比率」「契約書上の持ち分比率」のいずれか低い方の割合が適用)
制度の目的と背景
岩手県内中小企業者等が外国への事業展開にあたり行う特許等の外国出願に要する経費の一部を補助することにより、中小企業者等による諸外国での戦略的な特許等の取得に向けた外国出願を促進するもの。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。
◼︎ 補助率
1/2以内(共同出願の場合は「出願費用の分担比率」「契約書上の持ち分比率」のいずれか低い方の割合が適用)
◼︎ 補助上限額
150万円
◼︎ 内訳・支援枠
特許: 上限150万円・補助率1/2以内、実用新案・意匠・商標: 上限60万円・補助率1/2以内、抜け駆け対策商標: 上限30万円・補助率1/2以内
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 岩手県内に事業所を有する中小企業者及びそれらの中小企業者で構成されるグループ(構成員のうち中小企業者が3分の2以上を占め、中小企業者の利益となる事業を営む者)
- 地域団体商標に係る外国特許庁への商標出願については商工会議所、商工会、NPO法人等を含む
- 中小企業者には法人格を有しない個人で事業を営んでいる方(個人事業主)を含む
- 岩手県内に実体のある事業所(工場など)があれば、本社(本店)が岩手県内でない企業等でも対象
- 外国特許庁への出願業務を依頼する国内弁理士等の協力を得られる中小企業者又は、自ら同業務を現地代理人に直接依頼する場合等において同等の書類を提出できること
- 本事業実施後の状況調査に対し、積極的に協力できること
- 外国特許庁への出願にあたっては、審査請求が必要なものについては、各国の特許庁が定める期日までに必ず審査請求を行うこと。また、中間応答の必要が生じたものについては、応答すること
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 外国特許庁への出願料
- 国内・現地代理人費用
- 翻訳費等
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 日本国特許庁に支払う費用
- 国内代理人に対する費用にかかる消費税や源泉徴収
- 海外代理人に対する費用にかかる付加価値税等(VAT)
- 査定により対象外または補助減となる経費
- 外国特許庁等へ出願が済んでいる案件
- 商標において国内出願にない区分・商品を追加した場合(対象外となることがある)
申請スケジュール
受付期間は2026-05-11から2026-06-19までです。事業実施期間は令和8年5月11日から令和9年2月28日までとなっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 事業展開の可能性:現地および日本国内での事業展開の可能性が審査される。具体的な計画がないものは対象とならない。抜け駆け対策商標出願を除き、実際のビジネス展開の裏付けが重要となる。
◼︎ 加点項目
以下のいずれかに該当する事業者は、審査において加点の対象となります。
- 賃上げを実施する企業に対する加点措置:申請後の1事業年度又は1年(暦年)の期間において、給与総額(又は一人あたりの平均受給額)が2.5%以上増加した場合。様式1「従業員への賃金引上げ計画の表明書」の提出が必要
- ワーク・ライフ・バランス推進企業に対する加点措置:女性活躍推進法に基づく認定(えるぼし認定企業・プラチナえるぼし認定企業)、女性活躍推進法に基づく行動計画の策定・公表(常用雇用労働者数100人以下限定)、次世代育成支援対策推進法に基づく認定(くるみん認定企業・トライくるみん認定・プラチナくるみん認定企業)、次世代育成支援対策推進法第12条に基づく行動計画の策定・公表(常用雇用労働者数100人以下限定)、若者雇用促進法に基づく認定(ユースエール認定)
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 日本国特許庁に対して特許、実用新案、意匠又は商標出願済であって、かつ本補助金の交付決定後、年度内に外国特許庁等へ同一内容の出願を行う予定があるもの
- PCT出願における国内移行、ハーグ協定に基づく意匠の国際登録出願、マドリッド協定議定書に基づく国際商標登録出願も対象
- 優先権を主張しないダイレクトPCT出願、ハーグ出願も対象だが、出願時に日本国内段階への移行手続き予定があるものに限る
- 審査請求手続きが必要な場合や拒絶された場合の中間応答対応は必須
- 外国出願後、やむを得ず権利放棄する際は事前にセンターの承認が必要(中間応答後に拒絶査定され確定した場合を除く)
- 利用後5年間、特許庁からの調査に回答必要(回答なき場合、その後の補助金申請不可)
- 中小企業等に対する出願費用などの減免制度がある国へ出願する場合は可能な限り活用検討必要
掲載ページ:https://j-net21.smrj.go.jp/snavi2/articles/182405
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