北海道では、北海道の中小企業者等が、既に国内に出願している特許、実用新案、意匠、商標を基に行う外国出願に要する経費の一部を補助する事業。補助率は対象経費の2分の1以内、1企業あたり年間300万円が上限。特許出願は150万円、実用新案・意匠・商標出願は60万円、抜け駆け対策商標は30万円まで。交付決定日から2027年2月28日まで事業実施可能。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 公益財団法人北海道中小企業総合支援センター
- 対象地域
- 北海道
- 受付期間
- 2026-04-24〜2026-06-05
- 事業実施期間
- 交付決定日から2027年2月28日(日)まで。事業が完了した日から30日以内または2027年3月10日(水)のいずれかの早い日までに所定の報告書にて事業の完了報告を行う必要がある。
- 補助上限額
- 300万円
- 補助率
- 対象経費の2分の1以内(千円未満切り捨て)
制度の目的と背景
道内の中小企業者等の海外における発明、実用新案、意匠又は商標に関する権利を活用した海外展開を支援することを目的としています。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 補助率
対象経費の2分の1以内(千円未満切り捨て)
◼︎ 補助上限額
300万円
◼︎ 内訳・支援枠
①1企業に対する1事業年度内の補助限度額:300万円、②1出願に対する1事業年度内の補助限度額:(ア)特許出願150万円、(イ)実用新案登録出願、意匠登録出願又は商標登録出願(抜け駆け対策商標登録出願は除く)60万円、(ウ)抜け駆け対策商標30万円。共同出願の場合には、持分割合と負担割合のうち低い方の割合に応じた補助となる。
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 道内に事業所を有する中小企業支援法第2条第1項第1号から第3号に規定する中小企業者
- 中小企業者で構成されるグループ(構成員のうち、中小企業者が3分の2以上を占め、中小企業者の利益となる事業を営む者)
- 地域団体商標の登録を受けることができる者のうち、事業協同組合その他の特別の法律により設立された組合、商工会、商工会議所及び特定非営利活動促進法第2条第2項に規定する特定非営利活動法人(NPO法人)
- 外国特許庁への出願の基礎となる国内出願と外国特許庁への出願の出願人名義が同一である中小企業者等
- 「中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外出願支援事業)への協力承諾書」による書類提出について、外国特許庁への出願業務を依頼する国内弁理士等の協力が得られる中小企業者等又は自ら同業務を現地代理人に直接依頼する場合において同等の書類を提出できる中小企業者等
- 国及び(公財)北海道中小企業総合支援センター等が行う補助事業完了後5年間の状況調査(フォローアップ調査、ヒアリング等)に協力する中小企業者等
- 経済産業省におけるEBPM※に関する取組に協力すること
- 製造業、建設業、運輸業、ソフトウェア業又は情報処理サービス業、その他の業種:資本金3億円以下かつ従業員数300人以下
- 卸売業:資本金1億円以下かつ従業員数100人以下
- サービス業:資本金5,000万円以下かつ従業員数100人以下
- 小売業:資本金5,000万円以下かつ従業員数50人以下
- ゴム製造業(自動車または航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く):資本金3億円以下かつ従業員数900人以下
- 旅館業:資本金5,000万円以下かつ従業員数200人以下
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 外国特許庁への出願手数料:外国特許庁への出願に要する経費
- 現地代理人費用:外国特許庁に出願するための現地代理人に要する経費
- 国内代理人費用:外国特許庁に出願するための国内代理人に要する経費
- 翻訳費用:外国特許庁に出願するための翻訳に要する経費
- その他:その他特に必要と認められた経費
- 交付決定日から2027年2月28日(日)までに支出される経費が対象
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 交付決定日前に発生・支払の経費及び2027年3月1日(月)以降に発生・支払の経費
- 日本国内の消費税等、海外の付加価値税及びサービス税等
- 外国特許庁に出願料の支払後に、出願不備等が発生した場合の補正費用等
- 日本国特許庁に支払う費用
- 外国出願後に行う審査請求料
申請スケジュール
受付期間は2026-04-24から2026-06-05までです。事業実施期間は交付決定日から2027年2月28日(日)まで。事業が完了した日から30日以内または2027年3月10日(水)のいずれかの早い日までに所定の報告書にて事業の完了報告を行う必要がある。となっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 外国での権利取得の可能性:助成を希望する外国出願に関し、先行技術調査等の結果からみて外国での権利取得の可能性が明らかに否定されないと判断されること。調査結果のみならず、調査種類、調査対象範囲、調査実施者等も記載する必要がある。J-PlatPatによる検索結果の写し、PCM出願に関する国際調査報告書の写し、国内出願がすでに登録査定となっている場合は特許査定通知等の写しによる代用が可能。
- ◼︎ 事業展開計画の妥当性:外国で権利が成立した場合等に、当該権利を活用した事業展開を計画している中小企業者等であること、または助成を希望する外国への商標登録出願に関し、外国における抜け駆け出願対策の意思を有している中小企業者等であること。事業展開計画、製品、技術等に関する参考書類の提出が求められる。
- ◼︎ 資金能力及び資金計画:産業財産権に係る外国出願に必要な資金能力及び資金計画を有していること。外国出願に要する経費が確認できる見積書等及び外国出願に要する経費に関する資金計画の提出が必要。直近2期分の決算書の写し等(貸借対照表、損益計算書、販売費及び一般管理費内訳書、製造原価報告書等)または直近2年分の確定申告書の控え等の提出が求められる。
◼︎ 加点項目
以下のいずれかに該当する事業者は、審査において加点の対象となります。
- 賃上げ実施企業に対する加点措置:申請後の1事業年度又は1年(暦年)の期間において、給与総額又は一人あたりの平均受給額が、2.5%以上増加したかにより賃上げの判断をする。企業が加点措置を希望する場合は、申請書類に加えて、別紙1「従業員への賃金引上げ計画の表明書」を提出。
- ワーク・ライフ・バランス推進企業に対する加点措置:①女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)に基づく認定(えるぼし認定企業)、②女性活躍推進法に基づく行動計画を策定し、専用サイト(女性の活躍推進企業データベース)で公表している企業(計画期間が満了していない行動計画を策定している場合のみ)※常用雇用する労働者の数が100人以下の事業主に限る、③次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づく認定(くるみん認定企業・プラチナ認定企業)、④青少年の雇用の促進に関する法律(若者雇用促進法)に基づく認定(ユースエール認定)
- 地域未来牽引企業に対する加点措置:経済産業省より発行される「地域未来牽引企業選定証」の写しを提出
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- みなし大企業は対象外:発行済株式の総数又は出資価格の総額の2分の1以上を同一の大企業が所有している中小企業者等、発行済株式の総数又は出資価格の総額の3分の2以上を複数の大企業が所有している中小企業者等、大企業の役員又は職員を兼ねている者が、役員総数の2分の1以上を占めている中小企業者等、資本金又は出資の総額が5億円以上の法人に直接又は間接に100%の株式を保有される中小企業者等、本事業申請時において、確定している(申告済みの)直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える中小企業者等
- 暴力団排除:別紙「暴力団排除に関する誓約事項 記」に記載されている事項に該当する者が行う事業は対象外
- 行政書士法の制限:本公募や本事業における各種申請について、その作成等を行政書士又は行政書士法人以外の者が、他人の依頼を受け報酬を得て代理することは行政書士法第19条のとおり行うことはできない
- 提出書類は審査結果に関わらず返却しない
- 複数案件を申請する場合は、案件ごとに申請書類をご用意
- 書類は、A4サイズ、片面印刷とし、ホチキスは使用せず、クリップ留め等取り外しが可能な状態で提出
- 共同出願の場合には、持分割合と負担割合のうち低い方の割合に応じた補助となる
- 外国特許庁への出願時の費用が補助対象となる
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