広島県では、広島県内の中小企業等が従業員を対象とした奨学金返済支援制度を有し、県内に勤務する従業員を採用した場合に、その制度に基づいて支払った手当等に対して補助する制度。一般企業枠は2/3以内、人的資本開示企業枠は3/4以内で補助。従業員1人あたりの補助上限額なし。補助対象期間は交付決定日から最長で令和11年3月31日まで(最長3か年度)。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 広島県商工労働局雇用労働政策課
- 対象地域
- 広島県
- 受付期間
- 2026-04-01〜2027-02-26
- 事業実施期間
- 原則として交付決定日から最長で令和11(2029)年3月31日まで(申請した年度を含め3か年度)。ただし、令和8年7月31日17:00までに申請書を提出する場合に限り、令和8年4月1日から交付決定日の間の給付も補助申請できる。
- 補助上限額
- (公募要領参照)
- 補助率
- 一般企業枠:2/3以内、人的資本開示企業枠:3/4以内
制度の目的と背景
本補助事業は、県内の若者人口の減少と県内企業の若手人材の確保難が課題となっている中、従業員の奨学金返済に対する支援制度を導入した中小企業等に対して支援に要した費用の一部を補助することにより、県内企業における人材の採用と定着を支援し、ひいては若年者の県内就職を促進することを目的としています。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。支援枠や取り組み内容によって金額が分かれているため、自社の計画に応じて確認が必要です。
◼︎ 補助率
一般企業枠:2/3以内、人的資本開示企業枠:3/4以内
◼︎ 内訳・支援枠
一般企業枠: 補助率2/3以内・従業員1人あたりの補助上限額なし(当初の計画の返済月額・年額の範囲内)、人的資本開示企業枠: 補助率3/4以内・従業員1人あたりの補助上限額なし(当初の計画の返済月額・年額の範囲内)
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 中小企業又はそれに類する規模の事業者であること(製造業・建設業・運輸業その他の業種:資本金3億円以下または従業員300人以下、ゴム製品製造業:資本金3億円以下または従業員900人以下、卸売業:資本金1億円以下または従業員100人以下、サービス業:資本金5,000万円以下または従業員100人以下、ソフトウェア業又は情報処理サービス業:資本金3億円以下または従業員300人以下、旅館業:資本金5,000万円以下または従業員200人以下、小売業:資本金5,000万円以下または従業員50人以下)
- ①と同程度の従業員規模以内の個人事業主
- ①と同程度の従業員規模以内の特定非営利活動法人
- ①と同程度の従業員規模以内の一般社団法人、一般財団法人、公益社団法人及び公益財団法人
- ①と同程度の従業員規模以内の医療法人、社会福祉法人
- ①と同程度の従業員規模以内の事業協同組合、企業組合、労働者協同組合、その他各種協同組合
- ①と同程度の従業員規模以内の学校法人、宗教法人のうち保育所・幼稚園・認定こども園等を営むもの
- 従業員の奨学金等の返済を支援する社内制度を有すること
- 広島県内に本店・本社を有すること(事実上のものも含む)
- 大企業の支配下にないこと(発行済株式の総数又は出資価額の総額の1/2以上が同一の大企業又はその支配下にある企業の所有に属していないこと、役員の総数の1/2以上を大企業の役員又は職員が兼ねていないこと)
- 国又は地方公共団体が出資又は経営に関与していないこと
- 性風俗関連営業・接待を伴う飲食等営業又はこれらの一部を受託する営業を行っているものや公序良俗に反するものでないこと
- 暴力団その他反社会的勢力との関わりがないこと
- 申請日から過去3年間に労働関係法令等に違反する重大な事実がないこと
- 県税について未納がないこと
- 令和8年度において、すでに本補助金に係る同一年度の新規交付決定を受けていないこと
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 当該中小企業等が設けている奨学金返済支援制度に基づいて従業員に補助期間内に支給した奨学金の返済を支援するための手当等(通貨(現金、口座振込等)により支給するもの又は奨学金等の債権者に対して従業員に代わって事業者から直接返済を行うもの)
- 原則として最低年1回以上の給付があること
- 県の補助の有無にかかわらず支援を行い、継続する制度であること
- 対象となる従業員が予め設定している計画的な返済に対するものであること(大幅な繰上返済をさせるなど、当初の返済予定年額などを大きく超えた給付は補助の対象とならない)
- 支援制度を活用した従業員に対して、退職時に支給額の全部又は一部の事業者への返還義務を課していないこと
- 給付に伴い、給付以前に従業員に提示していた雇用条件に比べ、不当に、本給その他の手当の減額が行われたり、不利な扱いを受けていないこと
◼︎ 対象外となる経費・事項
- 貸付、物品支給となるもの
- 補助期間中であっても、採用後4年目に入った日以降の対象者従業員への給付
- 雇用期間の定めのない従業員となる前の雇用期間に対して行った給付
- 対象従業員が県外へ異動又は退職した場合、その異動又は退職の日以降に行った給付
申請スケジュール
受付期間は2026-04-01から2027-02-26までです。事業実施期間は原則として交付決定日から最長で令和11(2029)年3月31日まで(申請した年度を含め3か年度)。ただし、令和8年7月31日17:00までに申請書を提出する場合に限り、令和8年4月1日から交付決定日の間の給付も補助申請できる。となっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 書類審査:提出された申請書類について、補助対象要件を満たしているかどうかを審査する。中小企業等の要件、支援制度の要件、支援対象従業員の要件等、全ての要件を満たしている必要がある。交付決定額の総額が予算額に達するまで採択される。
◼︎ 加点項目
以下のいずれかに該当する事業者は、審査において加点の対象となります。
- 人的資本開示企業枠:広島県人的資本経営研究会の会員であること、研究会が公開している人的資本経営情報に関する広島県人的資本開示ツールを使用して開示レポートを作成し研究会事務局の事前確認を経た上で提出していること、ツールを用いて作成した開示レポートを広島県版人的資本経営モデル体系の指標のうち「③人材の獲得・惹き付け(リテンション)」「④人材の成長・活躍」「⑤人材の貢献に報いる報酬」の3分類の中から3指標以上公開し、自社ホームページ又は一般に閲覧可能なリクルート用ページ若しくは広島県ホームページにおいて一般公開し、閲覧しやすい形(概ねトップページから2~4階層以内)で公開していること
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 交付決定日より前の給付は補助対象とならない
- 令和8年7月31日17:00までに申請書を提出する場合に限り、令和8年4月1日から交付決定日の間の給付も補助申請できる
- グループ会社等、経営上関係性の高い企業から転籍等によって採用した者については、補助対象期間は通算する
- 一般企業枠への補助申請は、旧補助金の令和6年度分と本補助金あわせて計3回まで申請可能
- 人的資本開示企業枠への補助申請を行ったことがある場合は、一般企業枠への申請はできない
- 政治資金規正法により、交付決定の通知を受けた日から1年間、広島県議会の議員若しくは長に係る公職の候補者を推薦し、支持し、若しくはこれに反対する政治団体に対して政治活動に関する寄附をすることができない
- 補助金は年度毎に支払われ、各年度終了後及び補助期間全体の終了後に実績報告書の提出が必要
- 本補助事業が完了した日から起算して5年を経過した日の属する県の会計年度の末日まで帳簿及び証拠書類の保存が必要
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