福島県では、福島県内の中小企業者等が外国特許庁へ特許・実用新案・意匠・商標を出願する際の費用を補助する事業。補助率は2分の1以内で、1事業者あたり上限300万円、特許は1出願150万円まで、実用新案・意匠・商標は60万円まで、抜け駆け対策商標は30万円まで補助される。令和8年5月1日から6月30日まで公募。本記事では、制度の概要・補助率・対象経費・申請スケジュール・注意点までを公募要領ベースで整理してお届けします。
- 実施機関
- 公益財団法人福島県産業振興センター
- 対象地域
- 福島県
- 受付期間
- 2026-05-01〜2026-06-30
- 事業実施期間
- 交付決定日から令和9年1月29日(金)まで
- 補助上限額
- 300万円
- 補助率
- 補助対象経費の2分の1以内(千円未満切り捨て)
制度の目的と背景
福島県内の中小企業者等による産業財産権を活用した戦略的な海外展開を促進するため、外国への特許等(特許、実用新案、意匠、商標(抜け駆け対策商標含む))を出願する際に要する費用の一部を補助します。
補助率と上限額
本補助金の補助率と上限額は以下のとおりです。
◼︎ 補助率
補助対象経費の2分の1以内(千円未満切り捨て)
◼︎ 補助上限額
300万円
◼︎ 内訳・支援枠
1事業者あたりの上限額は300万円(複数案件申請可能)。1出願あたりの補助上限額:特許150万円、実用新案・意匠・商標60万円、抜け駆け対策商標30万円
対象となる事業者
本補助金の対象となる事業者は以下のとおりです。申請前に自社が要件を満たしているかご確認ください。
- 福島県内に本社等を置く中小企業者等またはそれらの中小企業者等で構成されるグループ
- 外国特許庁への出願業務を依頼する国内弁理士等(選任代理人)の協力が得られる中小企業者等。なお、自ら同業務を現地代理人に直接依頼する場合、同等の書類を提出できる中小企業者等
- 本事業完了後5年間の状況調査(フォローアップ調査、ヒアリング等)に協力する中小企業者等
- 経済産業省におけるEBPM※に関する取組に協力すること
対象経費
補助対象となる経費は以下のとおりです。公募要領で定める範囲を超える経費は対象外となるため、申請時には個別に確認してください。
- 外国特許庁への出願手数料:外国特許庁への出願に要する経費
- 現地代理人費用:外国特許庁に出願するための現地代理人に要する経費
- 国内代理人費用:外国特許庁に出願するための国内代理人に要する経費
- 翻訳費用:外国特許庁に出願するための翻訳に要する経費
◼︎ 対象外となる経費・事項
- PCTの国際段階の手数料等
- 国内外代理人の仲介手数料
- 交付決定前に着手(例えば、翻訳を依頼)した場合は、すべて対象外
申請スケジュール
受付期間は2026-05-01から2026-06-30までです。事業実施期間は交付決定日から令和9年1月29日(金)までとなっています。スケジュールがタイトなため、検討中の事業者は早めに準備を始めることをおすすめします。
審査のポイント
審査では、以下の観点から事業計画が評価されます。申請書の記載にあたっては、これらの項目を意識して具体的な内容を盛り込むことが重要です。
- ◼︎ 権利取得の可能性:先行技術調査等の結果からみて外国での権利取得の可能性が明らかに否定されないと判断される出願であること。技術的新規性や進歩性が認められ、外国での権利化が期待できる案件であるかが審査される。
- ◼︎ 事業展開計画または抜け駆け対策:補助を希望する出願に関し、外国で権利が成立した場合等に、当該権利を活用した事業展開を計画していること、または補助を希望する商標登録出願に関し、外国における抜け駆け出願対策の意思を有していること。具体的な海外展開ビジネスプランや権利活用戦略が明確であることが評価される。
- ◼︎ 資金能力・資金計画:産業財産権に係る外国出願に必要な資金能力及び資金計画を有していること。補助金以外の自己負担分を含めた出願費用の調達計画が現実的かつ適切であることが審査される。
◼︎ 加点項目
以下のいずれかに該当する事業者は、審査において加点の対象となります。
- 賃上げ実施企業に対する加点措置:申請後の1事業年度又は1年(暦年)の期間において、給与総額又は一人あたりの平均受給額が、2.5%以上増加した場合。申請時に別紙1「従業員への賃金引上げ計画の表明書」の提出が必要
- ワーク・ライフ・バランス推進企業に対する加点措置:①女性活躍推進法に基づく認定(えるぼし認定企業・プラチナえるぼし認定企業)②女性活躍推進法に基づく行動計画を策定し、専用サイト(女性の活躍推進企業データベース)で公表している企業(計画期間が満了していない行動計画を策定している場合のみ)※常用雇用する労働者の数が100人以下の事業主に限る③次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づく認定(くるみん認定・トライくるみん認定・プラチナくるみん認定企業)④次世代育成支援対策推進法第12条に基づく行動計画を策定し、専用サイト(両立支援のひろば)で公表している企業(計画期間が満了していない行動計画を策定している場合のみ)⑤青少年の雇用の促進に関する法律(若者雇用促進法)に基づく認定(ユースエール認定)
- 地域未来牽引企業に対する加点措置:地域未来牽引企業に選定された企業に対して審査上の加点措置を実施。地域未来牽引企業の掲載ページの写しの提出が必要
活用にあたっての注意点
本補助金を活用するにあたり、特に留意しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 既に日本国特許庁に出願済みであって、パリ条約等・特許協力条約・ハーグ協定・マドリッド協定議定書のいずれかの方法により補助対象期間内に外国特許庁へ同一内容の出願を行う予定の案件のみが対象
- 中小企業等に対する出願費用などの減免制度がある場合は、可能な限り活用をご検討ください(例:米国で特許出願する場合、中小企業は50%、小規模企業は75%程度の庁費用の軽減を受けられる場合がある)
- 交付決定前に着手(例えば、翻訳を依頼)した場合は、すべて対象外
- 賃上げ実績の確認の結果、表明した賃上げが実行されていない場合等は、実施要領の規定に基づき、補助金の交付決定取消し及び補助金返還となる可能性がある
- 採択者については、中小企業者等の名称、所在地、出願種別が公表される
- 申請の作成等を行政書士又は行政書士法人以外の者が、他人の依頼を受け報酬を得て代理することは行政書士法第19条のとおり行うことはできない
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